2012年02月05日
精密複製 日本陸軍 兵下士官用 初期型夏襦袢
さてさてこちらも久しぶり?に複製品の方も紹介していきたいと思います。
まずはいつも通り画像から
精密複製 日本陸軍 初期型夏襦袢 です。
こちらは個人さまによる製作の品ではありますが、その出来具合は精巧そのものです。
大正二年(1913年)から昭和五年(1930年)の間に生産された襦袢だそうです。
事変期の軍装の収集を目指す私にとってはとても有難く、希少な複製品かと思います。
全体の画像。
夏襦袢なので薄手ではありますが、生地の材質と色は独特のものになっています。
色も質感もとても良いと思います。
襟部はボタン1つ留めの立襟(ヘンリーネック)です。
ボタンを開けた状態。
ボタンは白色の物で前に2つ付いております。
夏襦袢後部の画像。
シワだらけなのは私の保管方法がなってないからです・・・(汗
胸部ポケットの画像。
この初期型襦袢の特徴は片側にしかない胸ポケットも1つの特徴かと思います。
さらに中田製各夏&冬襦袢では襦袢の前は開閉致しますが
この初期型襦袢はプルオーバー式になっています。
着用し難いのですが、これも大きな特徴ですね・・・!
襦袢の右下には検定印も再現されています。
サイズは中号(Mサイズ相当)で製作者さまのお名前が打ってあります。
年号ですがこれはやはり大正13年ということでしょうかね。
個人業者さまの品々はこういう見えない箇所の細部まで再現されているので
私は大好きです。
こちらは襦袢の前後部間にある切り込み部分。
切り込み部分の上部には水掻きのような補強?があります。
これも見逃せない特徴ある部分ですね。
こちらは襦袢の丈部分。
襦袢の生地は前部が短く、後部が長くなっています。
また形状も丸みを帯びることはなく、直線的な形状ですね。
逆に初期型冬襦袢はこの箇所はどうなのか・・・?どう異なるのだろうか?と私は気になりますねw
こちらは襦袢の袖部分。
ボタンで1点のみの固定で調節はできません。
袖のボタンも勿論白色です。
袖はちゃんと袖口になるにつれて絞られていってます。
さて今回は個人業者さま製作の襦袢をご紹介しましたが
初期型夏襦袢ということなので、中田製との比較をしてみたいと思います。
こちらは中田製夏襦袢。
こちらは中田製冬襦袢(白)。
いずれも去年に紹介させて頂いた品です。
下記はそのページです。
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e231862.html
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e256817.html
それでは簡単に特徴と比較をしていきたいと思います。
中田製夏襦袢。
ボタン1つ留めの立襟(ヘンリーネック)で今回ご紹介した初期型夏襦袢と変わらない襟部ですが、
こちらの襦袢の生地は濃緑色に近い色で、ボタンは薄緑色の物となっています。
続いては中田製冬襦袢(白)
上の夏襦袢と変わらない立襟の物です。
しかし冬襦袢なので生地の裏は起毛(裏ネル)仕様になっており、
生地の色も白色に伴ってボタンも白色になっています。
続いては中田製夏襦袢の検定印。
以前に紹介した通り、検定印は右下にあります。
こちらは昭和16年の検定印です。
初期型夏襦袢と比べると相当年数が経った物になりますね。
こちらは中田製冬襦袢(白)の検定印。
こちらの中田製も夏襦袢と同じく検定印は右下にあります。
生地が白いからといって初期の物というわけではないということでしょうか・・・?
個人業者さま製の初期型夏襦袢ではプルオーバー式で前は開閉出来ない仕様でしたが、
中田製の夏襦袢、冬襦袢ともに開閉できる仕様になっています。
やはりこの方が着用もし易いですね。
続いては中田製夏襦袢の丈部分。
個人業者さま製の初期型夏襦袢は前部の生地が短く、後部が長く出来ていましたが
中田製では前部も後部も同じ寸法になっております。
いずれも複製品ではありますが、採用時期が違いますのでやはりこのような仕様変更があったと考えるべきでしょうか。
こちらは中田製冬襦袢(白)の丈部分。
同社の夏襦袢は丈は前部も後部も同じ寸法でしたが
この冬襦袢では丈が丸みのある形状をし、前部は短く、後部は長くなっています。
長さの違い、そして形状は保温性などを考慮したからでしょうか・・・?
実物での仕様の違いについても大変興味があります・・・
続いては襦袢の前後部間にある切り込み部分。
上が中田製夏襦袢。
下が同社の冬襦袢(白)です。
中田製夏襦袢には切り込みがありません。
冬襦袢には今回紹介した初期型夏襦袢と同様に切込みがあり、水掻き?のような補強があります。
切り込みの有無はやはり夏・冬に限ったものなのでしょうか・・・?
年代による仕様変更などもあるやもしれませんが・・・
続いては袖部の違いを比較。
上の画像では
上が中田製夏襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢。
下の画像では
上が中田製冬襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢です。
個人業者さま製の初期型夏襦袢との違いですが
生地の継ぎ目の位置が若干異なるということです。
個人業者製、中田製ともに継ぎ目は2箇所あるのは同じなのですが・・・
中田製の夏・冬襦袢ともに継ぎ目は袖の後ろ側にあり、
対して個人業者製の初期型夏襦袢は継ぎ目が前側にあります。
つまり中田製は袖のボタンホールに近くに継ぎ目があり、
初期型夏襦袢ではボタンの近くにあるのです。
う~ん・・・意外や意外・・・・
実物もこうだったのか気になります・・・・。
ここまで仕様の差が実物にあるのなら、かなり泣かせる?細部ですね・・・!
最後に襦袢の背面の比較。
上の画像では
上が中田製夏襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢。
下の画像では
上が中田製冬襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢です。
いずれも同じ雰囲気のある作りですね。
しかしここまで再現出来ているのも凄いですね・・・
さて以上で精密複製 日本陸軍 兵下士官用 初期型夏襦袢の紹介と簡単な比較になります。
この季節、襦袢は下に着込むものですので、見えない部分ではありますが
見えない部分だからこそ拘るのが通といいますか粋ではないでしょうか・・・?(そうでもないかもしれませんが)
しかしこの個人業者さま製の初期型夏襦袢ですが・・・是非手元の昭五式、三八式夏軍衣袴に合わせて着用してみたいですね!
肌触り、質感ともに現代ではあまり触れることないような生地です。
着潰すのは勿体ですが・・・・着用して汚したらさらに雰囲気が増すでしょう・・・!
それでは今回はこれまです~ではでは~ノシ
まずはいつも通り画像から
精密複製 日本陸軍 初期型夏襦袢 です。
こちらは個人さまによる製作の品ではありますが、その出来具合は精巧そのものです。
大正二年(1913年)から昭和五年(1930年)の間に生産された襦袢だそうです。
事変期の軍装の収集を目指す私にとってはとても有難く、希少な複製品かと思います。
全体の画像。
夏襦袢なので薄手ではありますが、生地の材質と色は独特のものになっています。
色も質感もとても良いと思います。
襟部はボタン1つ留めの立襟(ヘンリーネック)です。
ボタンを開けた状態。
ボタンは白色の物で前に2つ付いております。
夏襦袢後部の画像。
シワだらけなのは私の保管方法がなってないからです・・・(汗
胸部ポケットの画像。
この初期型襦袢の特徴は片側にしかない胸ポケットも1つの特徴かと思います。
さらに中田製各夏&冬襦袢では襦袢の前は開閉致しますが
この初期型襦袢はプルオーバー式になっています。
着用し難いのですが、これも大きな特徴ですね・・・!
襦袢の右下には検定印も再現されています。
サイズは中号(Mサイズ相当)で製作者さまのお名前が打ってあります。
年号ですがこれはやはり大正13年ということでしょうかね。
個人業者さまの品々はこういう見えない箇所の細部まで再現されているので
私は大好きです。
こちらは襦袢の前後部間にある切り込み部分。
切り込み部分の上部には水掻きのような補強?があります。
これも見逃せない特徴ある部分ですね。
こちらは襦袢の丈部分。
襦袢の生地は前部が短く、後部が長くなっています。
また形状も丸みを帯びることはなく、直線的な形状ですね。
逆に初期型冬襦袢はこの箇所はどうなのか・・・?どう異なるのだろうか?と私は気になりますねw
こちらは襦袢の袖部分。
ボタンで1点のみの固定で調節はできません。
袖のボタンも勿論白色です。
袖はちゃんと袖口になるにつれて絞られていってます。
さて今回は個人業者さま製作の襦袢をご紹介しましたが
初期型夏襦袢ということなので、中田製との比較をしてみたいと思います。
こちらは中田製夏襦袢。
こちらは中田製冬襦袢(白)。
いずれも去年に紹介させて頂いた品です。
下記はそのページです。
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e231862.html
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e256817.html
それでは簡単に特徴と比較をしていきたいと思います。
中田製夏襦袢。
ボタン1つ留めの立襟(ヘンリーネック)で今回ご紹介した初期型夏襦袢と変わらない襟部ですが、
こちらの襦袢の生地は濃緑色に近い色で、ボタンは薄緑色の物となっています。
続いては中田製冬襦袢(白)
上の夏襦袢と変わらない立襟の物です。
しかし冬襦袢なので生地の裏は起毛(裏ネル)仕様になっており、
生地の色も白色に伴ってボタンも白色になっています。
続いては中田製夏襦袢の検定印。
以前に紹介した通り、検定印は右下にあります。
こちらは昭和16年の検定印です。
初期型夏襦袢と比べると相当年数が経った物になりますね。
こちらは中田製冬襦袢(白)の検定印。
こちらの中田製も夏襦袢と同じく検定印は右下にあります。
生地が白いからといって初期の物というわけではないということでしょうか・・・?
個人業者さま製の初期型夏襦袢ではプルオーバー式で前は開閉出来ない仕様でしたが、
中田製の夏襦袢、冬襦袢ともに開閉できる仕様になっています。
やはりこの方が着用もし易いですね。
続いては中田製夏襦袢の丈部分。
個人業者さま製の初期型夏襦袢は前部の生地が短く、後部が長く出来ていましたが
中田製では前部も後部も同じ寸法になっております。
いずれも複製品ではありますが、採用時期が違いますのでやはりこのような仕様変更があったと考えるべきでしょうか。
こちらは中田製冬襦袢(白)の丈部分。
同社の夏襦袢は丈は前部も後部も同じ寸法でしたが
この冬襦袢では丈が丸みのある形状をし、前部は短く、後部は長くなっています。
長さの違い、そして形状は保温性などを考慮したからでしょうか・・・?
実物での仕様の違いについても大変興味があります・・・
続いては襦袢の前後部間にある切り込み部分。
上が中田製夏襦袢。
下が同社の冬襦袢(白)です。
中田製夏襦袢には切り込みがありません。
冬襦袢には今回紹介した初期型夏襦袢と同様に切込みがあり、水掻き?のような補強があります。
切り込みの有無はやはり夏・冬に限ったものなのでしょうか・・・?
年代による仕様変更などもあるやもしれませんが・・・
続いては袖部の違いを比較。
上の画像では
上が中田製夏襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢。
下の画像では
上が中田製冬襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢です。
個人業者さま製の初期型夏襦袢との違いですが
生地の継ぎ目の位置が若干異なるということです。
個人業者製、中田製ともに継ぎ目は2箇所あるのは同じなのですが・・・
中田製の夏・冬襦袢ともに継ぎ目は袖の後ろ側にあり、
対して個人業者製の初期型夏襦袢は継ぎ目が前側にあります。
つまり中田製は袖のボタンホールに近くに継ぎ目があり、
初期型夏襦袢ではボタンの近くにあるのです。
う~ん・・・意外や意外・・・・
実物もこうだったのか気になります・・・・。
ここまで仕様の差が実物にあるのなら、かなり泣かせる?細部ですね・・・!
最後に襦袢の背面の比較。
上の画像では
上が中田製夏襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢。
下の画像では
上が中田製冬襦袢。
下が個人業者さま製初期型夏襦袢です。
いずれも同じ雰囲気のある作りですね。
しかしここまで再現出来ているのも凄いですね・・・
さて以上で精密複製 日本陸軍 兵下士官用 初期型夏襦袢の紹介と簡単な比較になります。
この季節、襦袢は下に着込むものですので、見えない部分ではありますが
見えない部分だからこそ拘るのが通といいますか粋ではないでしょうか・・・?(そうでもないかもしれませんが)
しかしこの個人業者さま製の初期型夏襦袢ですが・・・是非手元の昭五式、三八式夏軍衣袴に合わせて着用してみたいですね!
肌触り、質感ともに現代ではあまり触れることないような生地です。
着潰すのは勿体ですが・・・・着用して汚したらさらに雰囲気が増すでしょう・・・!
それでは今回はこれまです~ではでは~ノシ
Posted by アンチョビことチビ at 17:42│Comments(0)
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