2013年06月10日

日本軍 実物 重砲兵必携

さてさて今回も実物コーナーを更新したいと思います。

しかし今回は今まで以上に一風変わった品をご紹介したいと思います。
(もしかしたら大分貴重な品かもしれませんが・・・)

ということで早速画像をば





こちらは 日本軍 実物 重砲兵必携 になります。

入手するまでどのような物なのか全く知りませんでしたが
砲兵に関する操典を事細かに記載されています。

内容量は相当な物でとても濃密です。
日本軍の砲兵を知るうえで貴重な資料となることでしょう。

ちなみにこの品は京都在住のさる御仁よりお譲り頂きました・・・!
いつもいつも貴重な品をご提供頂き本当に有難う御座います!



この本自体は小型ですが厚さは相当です。

まるで小型事典です。
それぐらいページ数はあるのです。

それでは中を見てみましょう。

ちなみ・・・全てをご紹介出来ませんので
私が気になる箇所のみ取り上げさせて頂きます。

その辺をご理解下さい・・・

(何せ相当なページ数なので・・・)



まずは表紙を捲ってみます。

元の持ち主の方による但し書きが見受けれます。
何の表でしょうか・・・。



また上部には私物許可書と書かれた紙が貼られています。

品名はこの重砲兵必携
氏名持ち主の名前
許可印名前が押印されているのですが所属部隊長か砲兵学校の方でしょうか。

やはりこれだけの書籍になりますと
貴重な情報が詰まっていますので携帯には許可が必要になるのでしょう。

実際に戦地には持って行けたのでしょうか。



さてページを捲っていきたいと思います。



この重砲兵必携5つの構成になっています。

・砲兵操典。
・陣中要務令。
・戦闘網要。
・軍隊符号。
・砲兵射撃教範。


以上になります。

1つ1つ見ても個別の本に出来そうな内容ですが
1つの本にまとめられています。



まず最初は砲兵操典になります。

砲兵にとって基礎となる教えが凝縮されています。



御名御璽


ここでは昭和四年 陸軍大臣 白川義則 となっており
昭和四年改定されたものと分かります。



う~ん、ここでも但し書きというかメモが・・・

八榴の攻城用として使用云々と書かれています。

二八センチ榴弾砲といえば日露戦役で旅順要塞攻略に用いられ
一躍有名になった砲ですね・・・!



砲兵操典勅語

近の軍事の発達に伴い砲兵操典を改訂する旨が書かれています。



砲兵操典目次

目次だけでも10ページ近く御座います。

それだけ内容量多いのです。



まず最初は砲兵操典の網領になります。



常に上官の意図を明察して大局を判断して最良の選べなど基本となる心構えが記載されています。





所々、持ち主による赤線が引かれています。

重要な箇所である事が分かりますね。



砲兵操典の徒歩教練の項目。




続いては砲兵操典・中隊教練の項目。

ここでは編成、隊形もこまかに記載されています。



これは通常の横隊の隊形でしょうか。

中隊長から喇叭手に至るまで配置が細かに指定されています。



中隊隊形横隊の他に側面縦隊もあるようですね。



続いては砲兵操典・野戦砲兵の項目になります。

ここでも重要と思われる箇所は赤線が引かれています。



そして山砲の項目も。



画像のようにイラストを用いて事細かに説明されております。

イラストは四一式山砲(連隊砲)ですね。





また山砲分解方法、駄載手順も細かに記載されています。



山砲撤去方法

馬の分担も記載されています。




続いては十五榴の項目になります。

この時期ですと九六式まだ登場しておらず四年式十五センチ榴弾砲になるのでしょうか。




ここでもイラストを用いて分かり易く説明されています。

下車態勢、乗車態勢など。
大型なので大掛かりなのが分かりますね。



続いては十加の項目。

ここでいう十加10センチ加農砲のことで
この時期ですと九二式丁度制式化されたぐらいだと思います。(発行年から推測するに)

ですので十四年式十センチ加農砲現役終戦まで現役だったのですが・・・)の頃かと思います。



十加
下車、乗車姿勢のイラスト。

砲架開脚式なのが分かりますね。



こちらは開脚態勢弾薬車のイラストになります。



また加農砲ともなると砲身長身大型で重量もありますので
牽引自動車に関する項目も御座います。



お次は編成及び隊形の項目です。



十加の編成。



十五溜の編成。

  



山砲
の編成。

中々分かり易い記載です。



野砲横隊隊形



野砲横隊
隊形



野砲観測小隊下車、乗車態勢



騎砲横隊



山砲横隊



十五溜横隊



十加横隊

それぞれ特徴があるのが分かると思います。




続いては重砲兵の項目になります。

ここからは大口径組立て固定式の砲床になります。
海岸防衛、攻城用など用途も微妙に異なり別の項目になります。

まずは二四榴になります。

これは四五年式二四センチ榴弾砲になると思います。



二四榴定位置

砲床固定式一門への人員多いのが分かると思います。



続いては十五加

ここでいう十五加八九式十五センチ加農砲かと思われます。

固定式ではなく牽引による移動が可能な本砲ですが
やはり砲身も本体重量過大な為、移動に際しては砲身砲架個別に分解・運搬する必要があり
別の項目として説明されています。




十五加定位置

ここでも持ち主さまの但し書きが凄いです・・・



ちょっとズームしてみました。

人員の配置に修正された形跡があります。





この十五加では持ち主様が但し書きとして記載した紙が貼られています。

やはり八九式十五加農砲の事についてのようですが。。。
う~ん・・・分からない(汗



さてさてお次は二十八榴の項目になります。

二十八榴は最初に記載しました通り、日露戦役で旅順要塞攻略に用いられ
一躍有名になった二八センチ榴弾砲です。



二八榴定位置

ここでも持ち主様による但し書きの紙が貼られています。

装薬量でしょうか?



さて今度は二十四加についての項目。

しかしここで疑問が・・・
日本軍二四センチものの加農砲はあったのでしょうか・・・?

調べてみましたら九〇式と呼ばれる列車砲ぐらいしか該当しないと思うのですが・・・
まさか列車砲についてなのでしょうか・・・!



二四加定位置

砲床固定式のようで列車云々の記述は見られません。



続いては十二速加の項目。

該当の加農砲については残念ながら存じません・・・
海岸・攻城砲なのか艦載砲なのかさえ分かりません・・・(汗



十二速加定位置

う~ん、要塞砲、艦載砲なのでしょうか・・・



また第1章攻城重砲兵 第三節には陣地占領という項目があります。



これは砲兵突撃させるというものではなく
陣地占領に伴う敵状視察、連絡員や備砲作業、陣地設備要員を送る際の注意のようなもののようです。




砲兵操典最後には附録として閲兵の際の制式の動作など諸注意が記載されています。



ここでは捧げ銃立て銃ですね。



その2では小銃の使用法と戦闘法が記載されています。

砲兵とはいえ小銃を使えなくては兵隊とはいえませんしね。



またこの項目では突撃の手順も。



その3では拳銃の使用法



その4では機関銃の使用法が学べます。





その4機関銃の使用法でのイラスト。

三年式九二式重機関銃のようですね。
三脚架形状も分かり易いです。



その5では三八式野砲の使用法が記載されています。



三八式野砲下車と乗車態勢



また何故か附録の最後に画像のような
二十四榴、十五加の砲側器具配置表が挟まれていました。



う~ん・・・どれが何の役割をしているのか全く分かりません・・・(汗



さて砲兵操典は以上になります。(かな~りアバウトでしたが)
続いては陣中要務令を。



御名御璽


こちらは大正十三年陸軍大臣 宇垣一成 となっております。(宇垣軍縮で有名な方ですね!)



陣中要務令勅語





目次欄。

戦闘行動だけでなく露営、兵站など様々な事が記載されています。



本文中には画像のように持ち主によって×が書かれた項目も。



出征人馬糧抹の定量と書かれた表もあります。



少々不鮮明ですが画像のような表になります。

とても勉強になります。



さて続いては戦闘網要になります。

ちなみに皆さんご存知かもしれませんが
陣中要務令戦闘網要は後に統合され作戦要務令として公布されます。



御名御璽

ここでも和四年 陸軍大臣 白川義則 となっており
昭和四年改定されたものと分かります。



勅語




目次。

こちらでは完全に戦闘に主眼を置いた教範になっています。



かなり飛ばしてお次は軍隊符号になります。



こちらも大正十三年陸軍大臣 宇垣一成 となっております。




目次欄。



ちなみに軍隊符号とは地図などに記載される部隊や兵科の記号、数字、マークの事です。



では野戦においてはどのように付けられるのか観てみましょう。





このようになります。

画像で紹介したのはんの一握りで
歩兵なら連隊本部、旅団司令部、大隊本部などは様々な符号で表されます。
占領地域、後方部隊、歩兵砲部隊など本当に種類は多いです。

勿論、騎兵、工兵、通信、野戦砲兵も含めると凄まじい数になります!



さて続いては最後に砲兵射撃教範になります。



目次欄。

ここでは砲兵が砲撃する際の角度など距離などの観測、計算法が記載されています。





う~ん・・・分からない!w



各種砲による煙幕持続時間と幅

これなど面白いですね。

やはり口径が大きい効果も大きいですね!



誤差というか偏差計算でしょうか・・・?

う~ん頭が痛くなってきました・・・(汗



角度計算(ミル計算)でしょうか?

いやぁ・・・数学はてんでだめでして・・・w

さて以上で簡単な砲兵射撃教範に紹介になります。



ちなみにこの重砲兵必携昭和十年発行になっております。



最後のページには各種兵書とその価格が・・・!



って砲兵必携高いっ・・・・!!??

内容量も多いですがかなり専門知識が凝縮されてますものね・・・(汗
う~ん・・・ここまでとは。


さて以上で本当に簡単ではありますが日本軍 実物 重砲兵必携 の紹介になります。

ほんの一触りしか御紹介出来ませんでしたが
この本、とても凄い内容です。

各種砲の操作方法、射撃法など事細かに記載されています。
敵潜水艦を砲撃する際の記述も見られます!

改めて思いましたのは砲兵というのは専門分野という事ですね。
よく「数字に強い人間、記憶力のある人間砲兵が向いている」と云いますが
納得出来ました。

操作にしろ何しろ覚える事だけでも相当の苦労です。
まさに技術職・・・専門知識ですね。

これを見て日本軍の砲兵の方々に対し尊敬の念を抱かずにはいられません。
本当に凄いです。。。!


さてさて今回は以上になります。
ではでは~

ノシ









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Posted by アンチョビことチビ at 00:14│Comments(0)・日本軍 実物 装備
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