先祖は水呑み百姓。今も貧乏人！！

皆さんおはこんばんちわ！

さて今回も日本軍複製品をご紹介したいのですが・・・

今回は久し振りに大物（此処では高価な物や文字通り大きな物を指しますｗ）な物になります。

まずはいつも通り画像から！

こちらは個人業者Sさま製　複製　日本陸軍　兵下士官用昭五式外套 になります。

個人業者Sさまは日本軍の被服類に秀でておられる業者さまなのは皆さん御存知かと思います。

私は以前Sさま製の改四五式外套をご紹介致しましたが

複製外套は実に2年振りのご紹介となります。

ちなみに該当の外套記事は以下になります。（ｼｬﾚ）

http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e312526.html　（個人業者Sさま製　複製　兵下士官用改四五式外套）

昨年に昭五式雨外套、昭五式防暑衣を購入してから

やはりどうしても外套も欲しくなりお問い合わせした所、

何と運良く！古い取り置き品で小さいサイズの物のみあると御連絡頂き、早速急いで購入させて頂きました！

この場を借りてSさまには大変お世話になり感謝の言葉もありません・・・！

本当に有難う御座いました！

外套の生地のズーム画像。

改四五式外套、昭五式冬軍衣袴の生地同様に黄土色でキメの細かい滑らかな美しい生地です。

外套正面上部の画像。

画像ではフード（頭巾）を外した状態です。

Sさまの被服らしくそつの無い丁寧な作りとなっています。

改四五式まではダブルボタン式（ツインボタン）で贅沢な作りしたが

この昭五式以降はシングルボタン式と変化します。

頭巾を装着した状態の襟部の画像。

勿論、頭巾を装着した状態でも折襟の形状はしっかり整っています。

襟のフック部の画像。

フックも当然存在し綺麗に襟を締める事が出来ます。

また特徴である防寒襟装着用の穴も再現されています・・・！

穴の縫い付けは丁寧そのものです。

襟裏の縫い付けられた別生地（布）もはみ出す事無くきっちり揃っております！

襟を平げた状態の画像。

皆さん御存知の通り改四五式では頭巾は外套に固定され取り外しが出来ませんでしたが

昭五式では取り外しが出来るようになり以降の九八式などと同様に襟裏に５つ釦が縫い付けられています。

釦のズーム画像。

　美しく光沢のある銅色の釦です。

この釦１つにしましても完成型にたどり着くまでSさまが色々苦心された成果で御座います。

無論ボタンホールも問題無くスムーズに釦を通せます。

続いては腰部ポケットの画像。

　微妙に斜め向いた角度の蓋など特徴を見事再現されています！

ポケットは内蔵式で縫い目に歪みも御座いません。

このポケットにしましても改四五式と比べて仕様が大分異なります。

この違いがあるのも嬉しい限りですね！

続いては外套正面最下部（前部丈部分）にあるボタンホール（裾留）の画像。

勿論（当然）Sさまの品ではこの部分も再現されています！

よく見ると構造が昭五式雨外套とも改四五式外套とも異なるのが面白い所です！

続いては外套背面の画像。

背面も特徴のある作りとなっています。

改四五式では背面真ん中には生地の繋ぎ目はなく、

前面、背面ともに生地をふんだんに使われていましたが

この昭五式では背面真ん中に繋ぎ目が設けられ生地の無駄を減らしています。

ですがそれだけ繋ぎ目などが多くなりますと

製作側にはそれだけ工程が増え精工さが求められます。

この昭五式外套はそれをいずれも実現されており一級品に相応しい品になっております。

外套の背面の腰部付近の画像。

腰部には改四五式同様に吊り上げホックが左右2箇所に縫い付けられています。

さらに改四五式と同じく剣吊りは御座いません。

まさに改45式と98式の過渡期の外套ですね！

吊り上げフックのズーム画像。

この部分は上から羅紗生地を縫い付けられています。

間違いなく手縫いの工程でこれ１つにしましても手間と時間の掛かる作業なのが分かります。

次は外套の背面下部の切り込みの画像。

切り込みの開閉は３つのボタンで行います。

他の外套同様にこの切り込み開閉用のボタンのボタンホールはこのように表には露出しないようになっています。

表からは見えない内装、ボタンホールも念入りに作られています。

背面の切り込みの釦は一見すると見えず分からない箇所です。

しかし外套の構造上、必要不可欠な箇所であり

これを手抜かりなく再現されているSさまの製作への情熱を垣間見ることができます。

続いては袖部の画像。

他の外套同様にシンプルですが生地の折り返しも縫いも丁寧です。

さて続いては外套の内装の検定印を見ていきたいと思います。

サイズは三号。（M～S寸でしょうか）

昭和11年製（１９３６年）で本廠検定。

左上には昭五式の捺印が御座います。

またその下には氏名記入欄と業者さまの名前が御座います。

改四五式の物と比べ位置も変化しております。

さてお次は頭巾（フード）の画像です。

頭巾（フード）は同雨外套、九八式同様に取り外しが出来、外套本体へは５つのボタンで固定します。

釦の裏面はちゃんと羅紗生地を重ねて補強されており使用に全く問題御座いません！

微妙に違うボタンホールの向きも余す事なく再現されています。

折り畳んだ状態の頭巾。

頭巾特有のラインも雨外套同様に見事再現されています！

さて以上で個人業者Sさま製　複製　日本陸軍　兵下士官用昭五式外套 の紹介になります。

私は運良くSさまの昭五式外套を入手出来ましたが・・・

この外套も改四五式同様に是非一般販売されて頂きたいと思っています。

（ですが最近は羅紗生地調達の関係で難儀されておられるそうです・・・）

価格は決して安い物ではなく実物を十分購入出来るぐらいの値段かもしれません。

ですが改四五式、昭五式の実物を着て汚すのはやはり忍びない方もいらっしゃると思います。

（私の場合Sさまの外套を使うのも勿体なくて保管しているのですが・・・）

複製品ですので生地も新しく既に経年劣化している事は少ないです。

作りも大変丁寧な逸品ですので是非お勧めしたい品です！

また何より・・・・

この昭五式外套は祖父が大陸での従軍中に着ていた物でもあり

私には思い入れのある品でもあります。

改四五式のようなダブルボタンの外套はとても格好良いのですが

実際に自分の祖父が着用していた物もやはりどうしても欲しくなってしまいます。

残念ながらカーキ色防寒帽の精巧な品は御座いませんが・・・

私の夢は形になりました！感動です・・・本当に嬉しいです・・・！！

Sさまの改四五式と昭五式外套の画像。

右は以前に御紹介したSさま製の改四五式外套。

左は今回ご紹介した同じくSさま製昭五式外套です。

いずれも精巧で素晴らしい品です。

まさかここまで複製品で揃うとは思ってもいませんでした・・・

また何より・・・これでSさま製品である昭五式夏・冬軍衣袴、昭五式防暑衣、雨外套、外套と

昭五式被服をコンプリート出来ました！。

３年前までは複製品の昭五式冬軍衣袴、いえ夏軍衣袴の入手にすら難渋した記憶が御座います。

それが現在では此処まで何とか揃える事が出来ました・・・・！

素晴らしい時代になりました・・・！

何よりSさまに感謝せずにはいられません！本当に素晴らしい品々をご提供下さり有難う御座います！

これからも色々購入していけたらと思います！

さて・・・今回は以上になります。

ではでは～

ノシ