2012年01月02日
複製比較 九九式弾薬盒(後期型弾薬盒) 海外製&中田製
皆さん明けましておめでとうございます。
新年早々(本当は昨年30日から)インフルエンザを患って
会社が多忙な時期にも関わらず出勤停止を余儀なくされたアンチョビことチビです。
私の年末年始は最悪な幕切れとスタートとなりましたが
皆さんはどうか良い年を迎えれますよう切に願っております。
さてさて今回は久しぶりに海外製の複製品と比較を交えての記事をご紹介したいと思います。
まずは画像から
こちらは海外製(中華製)の複製 九九式弾薬盒になります。
以前にも記載しました通り、九九式小銃用と限った弾薬盒ではないのは皆さんご存知かと思います。
正確には後期型弾薬盒といった感じでしょう。
勿論三八式の6.5mm弾、九九式の7.7mm弾の両方収納可能です。
この海外製の弾薬盒は同社の他の革製品と同様に質感、厚みともに問題なく、良い感じです。
個人的にはこの海外製は革製品には定評があるのではないでしょうか。
(あくまで革製品だけ)
弾薬盒上部からの画像。
九九式弾薬盒(後期型弾薬盒)の特徴である2つのループも再現されています。
弾薬盒の側面からの画像。
特に問題ないように見えますが、蓋固定用バンドの固定用リベット?の固定が少々甘い?ような気がします。
まぁこれは弾薬盒に何も入れていない空の状態だからだと思いますが。
弾薬盒の後方からのアップ画像。
縫い糸も分厚く、革帯へ通すループもちゃんとしています。
(少々いがんでいる気もしますが無問題かと)
それでは今度は弾薬盒の中身をみてみましょう。
弾薬盒の内側ですが、縫い目が歪んでいるぐらいで(表しか見えないので無問題)
他は極めて良好な印象を持ちます。
しかし一部縫い方が相変わらず粗雑ですね。
弾薬盒の蓋固定用バンドを固定するリベット?(突起?)の裏側部分。
これは・・・これで問題ないのかしら・・・?
さてお次は以前に紹介した中田製九九式弾薬盒(後期型弾薬盒)との細部の比較をしていきたいと思います。
左が中田製弾薬盒。
右が今回紹介する海外製弾薬盒です。
中田製は以前にご紹介した物です。購入時期は08年頃?なのでもう4年も経過します。(だったはず)
前と後ろの画像を撮ってみましたが・・・
皆さんそれぞれの違いがお気づきでしょうか?
その辺を紹介していきたいと思います。
上が中田製弾薬盒
下が海外製弾薬盒です。
さらに両者拡大してみましたが、異なる箇所が分かってくると思います。
サイズや縫い目など仕様が大分異なります。
上が中田製弾薬盒
下が海外製弾薬盒です。
ご存知の通り、この弾薬盒は生地の節約のためか別生地を同士を繋ぎ合わせて作られています。
そして弾薬盒正面下部が縫い付けられています。
画像では分かりにくいのですが、縫い目の数に違いはありますが、基本的に両者同じつくりになっています。
続いては蓋と弾薬盒に縫い付けられた部分の比較。
上が中田製弾薬盒
下が海外製弾薬盒です。
サバゲなどではあまり蓋を開けたりすることはないと思うのですが、
実際は装填のため銃弾を取り出したり、入れたりしますので結構負荷が掛かり、強度が求められる部分かと思います。
中田製は縫い糸が細く、その分縫い目が多いのが特徴で、
比較的縫い目のラインは直線です。
下の海外製は逆に縫い糸が厚く、縫い目の数が少なく、
縫い目の位置が歪んでいたりしています。
続いては弾薬盒の蓋の比較。
上が中田製弾薬盒
下が海外製弾薬盒です。
中田製の弾薬盒の蓋の端には溝が彫らていませんが、
海外製には溝が掘られています。
次は後ろ側弾薬盒の蓋の画像。
左が中田製弾薬盒。
右が海外製弾薬盒です。
弾薬盒を正面から見たら分からないのですが、
後ろからみるとここまで違いがあります。
上では弾薬盒の蓋に溝の有無を紹介しましたが、
後方からの画像では蓋の長さの違いが見られます。
まず中田製ですが蓋の名に相応しく、深々と弾薬盒本体を覆っています。
対して海外製は弾薬盒本体を覆う蓋の長さが短くなっています。
どちらも蓋の機能として問題ございませんが、私個人と致しましては弾薬盒内部を保護するのには
中田製が優れていると思います。
(勿論、海外製ですので個体差である可能性がございます)
次は弾薬盒を上から見た比較。
上が中田製弾薬盒
下が海外製弾薬盒です。
一見差異がないように見えますがここでも違いがあります。
まず革バンドの大きさですね。
さらにバンドを通すループの長さも両者違いが見られます。
そして当然ですが縫い糸が異なります。(これはもはやデフォですね)
しかし仕様が同じ部分を見受けれます。
革バンドとループの両端に溝がある点です。
それでは簡単ではありますが両者の革バンドの比較をしてみましょう。
上が海外製弾薬盒の革バンド
下が中田製弾薬盒の革バンドです。
まず画像から見て分かるのは・・・
①バンドの長さの違い。(中田製の方が長さがあります)
②幅の違い。(海外製の方が幅が広いです)
この2点ですね。
実物への忠実な再現度はどちらが優れているのかは、私は未だ分かりかねますが・・・
果たしてどちらが忠実なのか気になりますね・・・・
歴史のある中田製なのか・・・それともコピーの得意な中○製なのか・・・
さて今度は蓋を開けた状態の弾薬盒後部の画像。
左が中田製弾薬盒
右が海外製弾薬盒です。
ここは今回、私が最も衝撃を受けた箇所です。
画像をご覧になってお分かりのように・・・
弾薬盒本体の長さ(縦幅)がまるで違います!
中田製の方が長くなっております。(対して海外製が短い)
ううむぅ・・・どうやらこの辺で実物への再現度がどちらが優れているか判断できるやもしれません・・・!!
上の画像の続きで今度は弾薬盒正面の画像。
左が中田製弾薬盒
右が海外製弾薬盒です。
上の弾薬盒後面からの画像と比較すると・・・
なんと弾薬盒正面では長さが両者あまり変わらないように見えます・・・・!
これは一体何故でしょう・・・?
海外製は後面の長さが短かったはずなのですが・・・・
この弾薬盒をお持ちの方はご存知かと思いますが、
実は前面と後面の革生地は別生地になっており、
後面の革生地はL状の形をしており、弾薬盒の底部まであるのです。
そして前部の生地はI条になっており、後部のL状生地とともに縫われて凵状に形成され弾薬盒本体の形になるのです。
つまり中田製では前部革生地(I状)が長さの短いものなのですが
海外製では逆にこの前部革生地が長い仕様になっているのです。
また後部革生地(L状)は中田製が長く、
海外製は短い仕様になっています。
生地の長さが違うとここまで形状に差が出ます。
弾薬盒前部革生地もしくは後部革生地は弾薬を収納するため、形に合わせて斜め向きの形状になり、
どちらか側が長くなる仕様になるのは必然なのですが・・・
ここまで違うとどちらが正しいのか気になってしょうがないですね・・・・!
いつも通り、年代による差かもしれませんが・・・要検証といったところでしょうか。
続いては弾薬盒の内装部分の比較。
上が中田製弾薬盒
下が海外製弾薬盒です。
こちらは弾薬盒蓋留め用バンド固定用のリベット?(突起)の裏部分なのですが
先にも記述したとおり、海外製はこの部分の固定が少々頼りない?感じがします。(これはこれで問題ありませんが)
対して中田製ですがこのリベットにワッシャーなような物を噛まして固定されており、
固定は完璧です。
まぁ海外製の弾薬盒は使用を重ねてオイルなどを塗っているうちに変わってくるやもしれませんが・・・
最後に弾薬盒後部の画像と蓋を開いた状態の画像。
よく見ると後面の真ん中にある縫い目(仕切り部分)が
海外製では生地の端まで、
中田製は生地の端の間際で終わっているのが分かります。
さて海外製複製九九式弾薬盒(後期型弾薬盒)と中田製との比較記事は以上になります。
両者の大きな違いは・・・
①革生地の質の違い。
②縫い糸の厚さの違い。(中田製は細く、海外製は厚い)
③縫い目の数の違い。(これは縫い糸の関係もあると思います。)
④弾薬盒本体の革生地(前面と後面)の長さが異なる。
⑤蓋の生地の長さも両者異なる。
⑥蓋留め用バンドの幅が異なる。
⑦蓋の端にある溝の有無。
⑧弾薬盒本体後面にある真ん中の縫いつけの違い。
⑨蓋留めバンド固定用リベットの固定方法の違い。
このぐらいでしょうか・・・・?
まだまだ私の観察不足で見つけれていない箇所もあるやもしれません。
とりあえず今回はこれぐらいで簡便してくださいw
ちなみにどちらかを選べて言われましたら・・・正直悩みますw
中田製は三十年式弾薬盒が残念だった経緯がありますし・・・
海外製は再現度だけでなく丁寧さにも不安があります。
それぞれの長所を言うなら
中田製が安定した出来栄え。海外製は革生地が良質(あくまで生地のみ)
といった感じでしょうか。
どちらが忠実かは神の味噌汁ですね・・・・
以上、複製比較 九九式弾薬盒(後期型弾薬盒) 海外製&中田製でした~
ああ・・頭遺体・・・
Posted by アンチョビことチビ at 20:53│Comments(0)
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