2014年04月12日
日本軍 実物 九二式飯盒(二重式飯盒)
さてさて今回はかな~り久し振りに日本軍実物装備をご紹介したいと思います。
(今年の正月以来ですね・・・w)
今回御紹介するのはこちら!
こちらは日本軍 実物 九二式飯盒(二重式飯盒)になります。
九二式ですので昭和7年(1932年)に制式化された飯盒になります。
一見してただの飯盒ですが題名通り二重式となっており特徴のある構造となっています。
九二式飯盒の前後全体画像。
かなり使い込まれており各所に凹みや傷も多く
取っ手に関しては変形、錆が見られますが飯盒としては今だ使用出来る状態です。
今では状態の良い物は少なくなって来ておりますし
数その物も減少して来ていると思います。今回入手出来とても嬉しく思います。
側面の画像。
前述しましたように二重式ですので取っ手もそれぞれ2つ存在ます。
中身を全て出した状態の画像。
左下のループのある飯盒は外側に当たり、この中に
右下の飯盒を収納します。
それでは1つ1つ見ていきましょう。
こちらは外側に当たるループのある飯盒です。
リベット打ちされたループの横には目盛りがあります。
また飯盒の背面にも目盛りが御座います。
この構造は現代の物にも見られますね!
こちらは側面からの画像。
この外側に当たる飯盒には大きさ、ループだけでなくもう1つ特徴があります。
それは画像のように長い取っ手です。
この取っ手は長いのですが画像のように簡単に伸縮(スライド)させる事が可能です。
単純ながら良く出来た構造です!
ただ残念な事に・・・この取っ手は経年と酷使によって変形&錆が発生しています。
とはいえ半世紀以上の物にも関わらず取っ手は破損していません。
飯盒内部と裏側の画像。
やはり汚れや凹みなどは御座いますが・・・
今だ使用出来る状態です!
背面にある刻印部の画像。
メーカー印は失念致しましたが
九八という文字がある事から恐らく1938年製と推測されます。
続いては内部に当たる部分の飯盒の画像。
内部に当たりますので勿論リベット打ちのループはありません。
この飯盒にも背面には目盛が打たれています。
しかし前面にはありません。
側面からの画像。
この内側の飯盒にも取っ手は存在します。
しかし外側の物とは違い伸縮(スライド)式ではありません。
ですが2段階式となっております。
この内側に当たる飯盒の取っ手も残念な事に変形&錆が見られます。
しかし状態としては外側の取っ手よりもマシでこちらも破損は見られません。
飯盒内部の画像。
この飯盒で大分飯盒炊飯されたのか焦げ痕が残っております。
とはいえこれは使い古した飯盒にも見られる事なので実用出来ると思うのですが。。。
私はこれで炊く事は無いと思います・・・(苦笑
背面の刻印部の画像。
メーカー印はニギリ矢製となっており製造印は九七という文字から1937年製と推測されます。
先に紹介した外側の飯盒と製造年もメーカーも異なりますね。
続いては蓋と中蓋(内蓋)の画像。
左側が最上部にくる蓋でリベット打ちのループが御座います。
右側が中蓋(内蓋)で飯盒2つを積み重ねる際は真ん中に当たります。
ループは少々曲がって変形していますが・・・問題無く背嚢のベルトを通す事が可能です。
破損も無いようですね・・・!
こちらはリベット打ちループのある蓋の刻印部の画像。
こちらのメーカー印は今度は日本アルミ製となっており製造印は九七という文字から1937年製と推測されます。
今回もメーカーが異なりますね・・・(汗
こちらは中蓋(内蓋)の刻印部の画像。
こちらのメーカー印は蓋と同じ日本アルミ製となっており製造印も同じ九七となっております。
この蓋2つはオリジナル・・・というか元からセットの物のようですね・・・!
さて以上で簡単な飯盒の紹介でしたが・・・
2重式飯盒なので・・・
二重にしてみました。
経年して変形?している為か又はメーカーが異なる為か
中蓋(内蓋)に本体のケツを収納するのが少々キツメでしたが
何とか二重にすることが出来ました。
しかし・・・この状態で携行するはかなり嵩張りそうですね・・・(汗
さてせっかくなので背嚢にも装着してみました。
ちなみに用いた背嚢は以前に御紹介した中華製複製昭五式背嚢をちょっと改造した物です。
(中田製は長期保管モーでなので出すのが・・・w)
蓋と本体のループには問題なくベルトを通す事が出来ました。
(まぁこれは少々革生地が薄いのですが・・・)
とりあえず簡単に装着した画像。
さてここで気になる点が・・・
それは飯盒の取っ手の位置です。
通常の飯盒とは異なり二重式ですので取っ手が2つあり、尚且つその1つは長いのです。
正規な位置はどのような物なのか分かりませんので
いくつかの方法を試してみたのですが・・・
う~ん・・・どれが正解なのか分かりません。
今度は飯盒を2つにして装着してみました。
か・・・かなりデカイ。。。(汗
これもどういう風になるのか正直分かりませんね・・・
取っ手の位置はこの伸縮式(スライド式)の取っ手の処理にヒントがあるのかもしれません。
とはいえ今だ未知数なので何とも・・・・w
さて以上で日本軍 実物 九二式飯盒(二重式飯盒) の紹介になります。
この九二式飯盒ですがあまり生産数は多く無かったと云われており
貴重な品とも云えるかもしれません。
この飯盒は戦後も長い間使われたようで本体や蓋には持ち主の氏名が書かれていました。(マジックで)
私はこの飯盒を用いて炊飯をする事は無いのですが・・・
物には価値があり、もし使うなら使い方次第だとは思いますが
これが仮に戦後長きに渡り、子供たちや家族の一家団欒の為に使われていたのなら
それはそれで有意義な使い方・・と云えるのではないでしょうか。
(まぁ勝手な想像にすぎませんが)
少々脱線しましたが今回は以上になります!
ではでは~
ノシ
飯盒!
おはようございます!参謀本部さん!
久し振りの実物紹介で申し訳御座いません・・・(苦笑
基本、私は軍装するのも集めるのも複製品メインになっておりますので
中々・・・(汗
そうなのです・・・!本体2つと蓋とがいずれも別物なのですが
どういう経緯かは存じませんが演習や戦地で
飯盒がごちゃ混ぜになってしまうという話を聞いた事がありますが
私の九二式は・・・該当するのかどうか(汗
外側の飯盒の取っ手が長いのは一度に炊飯する目的もあるのですね!
この二重飯盒の今後についてですが・・・御安心下さい!
もとよりこいつを使って炊飯したりなど使用する事は御座いません!
今は手入れして長期保管モードに突入しております!
おはようございます!ねっしーさん!
おおっ!大阪アルミの印だったのですね!
御手を煩わせて申し訳御座いませんでした!
本当に有難う御座います・・・!
「ホモ一等兵殿」いや「大宮一等兵殿」
久々の旧軍装備品の実物ですネ!!!(感動www)
今まで「複製品」のオンパレ-ドだったので・・・
今件の「二重飯盒」ですが人様の所持品にケチを付けて申し訳無いですが今件の二重飯盒は「合せ物」ですネ!!
本来「二重飯盒」は本体・外蓋・中蓋全て刻印が一致しています。(単一の飯盒も同じ)
でもアンチョビさんがプログで書き込みされている様に今日では非常に「残存数」が少ないアイテムですので入手されただけラッキ-だと思います!
私も以前に「二重飯盒」は数個所持した事が有りましたが刻印が一致するのは僅か1個のみですよ。
因みに私が以前、旧陸軍兵の方に聞いた話ですが二重飯盒の内飯盒で汁物を煮て外飯盒で米を炊く様です。
外飯盒の「取っ手」が長いのは「狭い」所で一度に「炊爨」を可能にする為とか??(重ねて火に掛けるのかな??)
また「二重飯盒」は日中戦中期以降は使用されなかった様です。(つまり生産しなかったという事・・・陸軍の大増員が関係しているかも・・・)
最後に「大宮一等兵殿」の為に申し上げま~す!
「二重飯盒」も「官給品」の一つなので当時から「合せ」で支給された様です。
折角の貴重品を入手されたのですからこれ以上「腐食」させないで保管してサバゲ-の折にでも「雑炊」を作ってください(笑)
あのマークは地球印と言うらしく「大阪アルミニューム」の商標で71年に「日経アルミ」と合併し現在は「日本軽金属」となっているそうです。
http://www.geocities.jp/kazetaro2002/6945.jpg