2014年09月15日
でくの房さま製 複製 日本陸軍 官給刀帯
皆さん3連休は如何お過ごしでしょうか?私はですね・・・
ということで今回も日本軍複製品を御紹介したいと思います!
今回は久し振りに革製品に定評のあるあの業者さまの品になります・・・!
こちらはでくの房さま製 複製 日本陸軍 官給刀帯になります。
制式な名称は分からないのですが。。。三十二年式軍刀用刀帯とも呼ばれている品です。
以前(昨年)に複製品を改造してなんちゃってレベルの物を作りましたが
今回御紹介するでくの房さまの品は構造に至るまで実物に忠実に製作された逸品です。
ちなみに以前に御紹介した複製改造のなんちゃっての品の記事は以下になります。
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e432944.html (複製品改造 兵下士官用官給刀帯)
でくの房さま製官給刀帯の画像。
過去に何度もでくの房さまの製品を御紹介させて頂きましたが
でくの房さまは複製日本軍革製装備に秀でたおられる業者さまで
三十年式弾薬盒をはじめ小銃用負革、各種帯革を製作販売しておられます。
そしてこの度・・・!三十年式軍刀用に官給刀帯を製作して頂きました!
これは大変珍しく・・・そしてあまり知られていない装具ではないでしょうか。
それでは商品を見ていきたいと思います。
商品は画像のように金具と帯革は別々の状態です。
刀提緒(下緒)も付属しておりますのでこれらを組み立てていきます。
組み立ては決して難し過ぎる事は御座いません。
刀帯のバックル金具は取り外れた状態です。
これは少々意外と思われるかもしれませんね(実際私も驚きました)
ですがこれには勿論理由が御座います!
詳細は後ほど・・・!
吊り金具の画像。
形状、仕上げともに勿論問題御座いません・・・!
遊革(ループ)の画像。
大小3つの遊革が付属します。
大型の2つの物は帯革本体用で小型の1つは刀提緒用の物になります。
いずれもしっかり、そして丁寧に縫い付けられて作られています。
そして勿論、遊革(ループ)はそれぞれ斜めに漉き加工が施されています。
続いては帯革本体の画像。
ここで面白く特徴のある部分が・・・!
既に画像をご覧になってお分かりの通り、
帯革の左右に調整用穴が設けられております。
そしてバックル金具などは一切装着されていない状態です。
こ・・・これは!?一体・・・!?
しかし御安心下さい。これがこの刀帯の特徴であり何ら問題ないのです。(詳細は後ほど)
この刀帯は兵用革帯のような構造では無いのです・・・!
左側の画像。
この部分にバックル金具など遊革(ループ)が来ます。
右側の画像。
通常の帯革(ベルト)通り、ループへ通し長さを調整します。
刀帯の真ん中部の画像。
刀帯の真ん中には左右の革と繋ぐ形で画像のような金具が装着されています。
金具の形状は台形ですが複製品に多い俗に云う『下士官用刀帯』の金具の形状とは異なり大分簡素な作りです。
金具部の裏側の画像。
縫い付けはやはり丁寧でしっかりしており堅牢です。
そして裏側にはでくの房さま製を示す印が御座います。
ちなみに刀帯の幅は約3,3cm程になります。
それでは早速刀帯の本体を組み立ててみたいと思います。
*ちなみにこれから御紹介する方法は私の我流ですので正規の手順とは違う可能性大ですのであしからず!
①まずは刀帯の左側にバックル及び遊革(ループ)を装着します。
②バックルと遊革(ループ)を通します。
なおバックルの位置も調整出来ますので任意の位置へ装着します。
③バックルを任意の位置に装着したら今度は帯革を完全にバックルへ通し裏側へ折り返します。
④折り返したら遊革(ループ)へ通し、バックル手前の遊革をバックル部へ近付け(絞る)
金具が動かないように固定します。
この状態で帯革本体はほぼ完成です。
ご覧になってお分かりのようにバックル金具は固定されず取り外しの出来る構造になっているのです。
日本軍の帯革類として非常に珍しい部類ですね・・・!
⑤あとは通常の帯革(ベルト)通りに自分の腰部に合った長さに調整しバックルを締めます。
⑥完成!
最初だけ手間取るだけで何ら問題は御座いません!
慣れればすぐに脱着可能です!
しかし複製品とはいえ・・・このような構造になっているとは思いもしませんでした・・・
手にして始めて知り本当に驚きました。
仕組みとしては小銃用負革に似た構造のようにも思えます。
位置の調整は最初のバックル金具の位置も含めて2箇所で行うので
自分の体格に合った調整が間違いなく出来ると思います。
本当に面白い構造です・・・!
さて続いては刀提緒も装着していきたいと思います。
こちらも大して難しい事は御座いません。
付属する刀提緒はバックル式の長さが調整出来る仕様の物で
遊革(ループ)の1つは既に固定されております。
この提げ緒の裏側にもでくの房さま製を示す印が御座います。
革生地はもとよりバックル金具も重厚な作りでチープ感は一切御座いません。
こちらは吊り金具を通す部分の画像。
穴の位置も正確です・・・!
さてそれでは刀提緒を装着していきたいと思います。
①バックル金具のある方を表面(遊革のある部分を裏)にして帯革の金具へ提げ緒を通します。
②次に吊り金具を通す穴を合わせて吊り金具を装着します。
③吊り金具を装着できたら末端を遊革(ループ)へ通します。
次に茄子環などを装着していくのですが
この商品には茄子環が付属しませんので自分で用意する必要が御座います。
今回は急遽、この非茄子環金具で代用したいと思います。
(勿論茄子環は何個か持っているのですが・・・出すの面倒なので・・・w)
**更新**
手元にある金具を集めてみました。
かぶっている物もありますので・・・もしかしたら処分する物が出てくるかもしれません。
という事で続いて作業を・・・
④次に刀提緒へ新たに遊革(ループ)と茄子環(画像では非茄子環金具)を通します。
⑤今度は折り返して再度遊革(ループ)へ通します。
⑥あとは自分の好みの長さに調整しバックルへ通せば完成です。
うん・・・!いいね!いいね!!
組み立ては少々面倒かもしれませんが構造を理解する上では必須です。
決して難しくは無いですし、むしろ勉強になり楽しいと思います!
それぐらい素晴らしい品だと云えると思います。
さて続いては昨年に複製品を改造して製作したなんちゃって刀帯と比較してみたいと思います。
上が今回御紹介するでくの房さま製官給刀帯。
下が昨年に改造したなんちゃって刀帯です。
う~ん・・・やっぱり下のはバックル金具のサイズが合っていませんね・・・(汗
外観は結構似ているのですが・・・
金具部分には大分差異が御座います。
上が今回御紹介するでくの房さま製官給刀帯。
下が昨年に改造したなんちゃって刀帯です。
ベースである複製『下士官刀帯』の金具の方が豪華な作りです。
確かに似てはいますが・・・構造ともに大きな隔たりがありますね。
せめてバックルさえ正確に合った品に換装出来れば良いのですが・・・
さて最後にでくの房さま製の刀帯を軍装して装着してみたいと思います。
素晴らしい外観ですね・・・!
調子に乗って3連発・・・(汗
昭五式夏軍衣袴に兵科は輜重で三十二年式軍刀を装備しています。
右2枚は拳銃嚢と弾薬盒の2つを装備し合わせて帯革も2つ追加で装着しています。
実はこの組み合わせは以前からしてみたく思っており憲兵などでも見られる装備例だと思います。
側面からの画像。
多分これで問題ない・・・はず。
ちなみにこの刀帯はやはり終戦まで長きに渡り使用されたそうで御座います。
軍衣や装具も色々と変えてみて楽しんでみるのも面白いと思います。
さて以上で でくの房さま製 複製 日本陸軍 官給刀帯 の紹介になります。
希少な複製品で勿論、しっかりと作られており私はお薦めしたいと思います。
是非この特徴的な刀帯を手に取って頂けたら満足される事間違いないと思います。
最後になりますが・・・この素晴らしい品を提供して頂き本当に有難う御座います!
大切にしていきたいと思います・・・!
さて今回は以上になります。
ではでは~
ノシ