2011年05月20日
PKミリタリア製 九五式下士官刀(曹長刀) 模造刀
さて今回は久しぶりに刀剣類をご紹介致します。
つい最近、自分の念願の軍刀が手に入りましたのでご紹介致します。
それは日本陸軍下士官用九五式軍刀です。
別名曹長刀とも呼ばれている軍刀です。
以前、当ミリブロでナナシノミコトさまがご紹介されていたのに大変興味を持ち、
ようやく入手するに至った次第であります・・・
私はサバゲでも軍装でも下士官、将校装備に関しては疎いのですが、
やはり旧軍装備で最も凛々としていて格好が良いのは軍刀装備した姿であります。
実際に装備に興味が無くても軍刀にはやはり憧れといいますか、欲しいと感じるのは私だけではないでしょう!
ということでご紹介したいと思います。
こちらは九五式軍刀(曹長刀)です。勿論レプリカの模造刀ですよ!
軍装品で有名なPKミリタリア製です。
刀緒付きで大変お買い得なお値段でした・・・
国内で九五式軍刀を製造販売されているのはPKミリタリアさん以外にないでしょう。
(最近販売されている駐爪すら装備されていない長さもおかしい末期型九五式軍刀は論外。)
海外では(主にチャイナ)では贋作精巧の九五式軍刀を製造されているそうですが・・・
まぁそれは置いといて細部をご紹介。
まず到着して手に触った感触は意外と細い。ということと、金属しかない!?と感じたことです。(厳密には違うのですが)
しかしそれには多いに意味があるのですよ
柄の両面部分。
ご存知の方がいらっしゃると思いますが、九五式軍刀の柄は一体成型のアルミ製です!!
ここが一般の日本刀、いや他の軍刀とも一線を画すところなのです。何より大きな特徴なのです。
つまり柄糸も鮫皮も目貫もダミーであり、アルミの塊でしかないのです。
そしてそれらをラッカー塗装しているに過ぎません。
また目釘に至ってはネジ固定という仕様です。
もう、これじゃぁ日本刀じゃないよね??と思われることでしょう。
しかし意味があるんでげすよ
続いては刀身。
まぁ模造刀なので大した説明は出来ませんが。。。刀身は真鍮製です。
刃紋はありません。これは実物でも同様であります。
伝統製法を取らず、機械製造で量産され、統一規格を持ち、
実戦本位の頑丈さ、生産性と効率のよさを視野入れられたものになっております。
勿論それは刀身も同じであります。
これが日本刀として日本国内の方で完全所持が許されない理由でもあります。
つまり外見は日本刀を模していても、材質と製法が真正日本刀とは大きく異なるのです。
なので刀身を除いた外装のみでした所持が出来ません。
なんとも不運で恵まれずもっとも疎まれている軍刀といえるでしょう・・・
続いて駐爪部分。
九五式の駐爪はこのようにシンプルです。これ以降の九五式は駐爪が側面の位置に変わります。
やはり構えた際や握った際に邪魔になったのでしょうか・・・?
ちなみに私はやはり軍刀は駐爪がないと・・・!と思いますw
九五式には関係ない話ですが
軍刀の中には所蔵の私物日本刀などを戦場へ持ち込んだ例が多々あるのは有名で、
中には鍔に皮バンドを装着して鞘とスナップボタンで固定したりする物などもありますが。
私はあまりこのスナップボタンの固定方法は好きじゃありません。ただの紐やベルトのような固定法もありますが、
軍刀と縁と組み合わさった金属の駐爪こそ軍刀の機能美と言えるのではないでしょうか・・・?(あくまで私見w)
このように押せば鞘からスラッと抜ける・・・!この動作をするのも醍醐味です。
鞘は頑丈な鉄製です。
OD色に近い国防色が如何にも軍用らしさを醸し出します。
さてここからはPKミリタリア製の九五式軍刀の細部から色々と推測したいと思います。
まず日本刀にはあまり見掛けないこの部分。西洋のサーベルからオマージュしたものなのでしょうか・・・?
この部分を鞘石突というそうです。この形状から製造された造兵廠が判別できるそうです。
う~ん・・・・PKミリタリアさんのは東京造兵廠製なのでしょうか・・・?w(あいまい)
模造品なので特定の工廠製という設定ではないのかもしれません・・・・
鍔と縁部分の拡大。
ちゃんと刻印が打たれています。
この岐という文字は何処の物を意味するのでしょうか・・・・
心なしか造兵廠標も実物と大分刻印の形状が異なるように思えます。
やはりわざと実物と間違われないように複製品の印としてわざと打ったのでしょうか。
刀身にもNo.と刻印が打たれています。
実物ではこの刻印の位置と向きから製作工廠が特定できるそうです。
しかし・・・これは・・・
何処になるんでしょうか?w やはり岐か・・・!
兜金部分。
猿手はただの太い胴線のようです。
塗装ははっきりいって良くはないですねw少々塗装剥げも見られます。
しかし九五式元々優雅でもなく、そういう造りですので仕方ないです!w
目釘はマイナスネジ。
金属製でしかも堅固なネジを使用するということは実用面からみても素晴らしい判断かと思います。
伝統に固執することなく、随所に斬新な機能を取り入れている軍刀・・・ああ・・・素晴らしい!!
鞘の外装自体は鉄製ですが、鞘内部には木材も使用されています。
激しい運動で揺さぶられる鞘内の刀身保護には弾力性のある木材がやはり有効ということでしょうか・・・・?
ちなみに柄内部にも木材が使用されているそうです。
う~ん・・・・良い!良いよ!!
ちなみに先ほどにも記載しました通り、革製刀緒が付属致します。
これだけで5千円以上もしますのでこれが付属するのはお買い得です。
皮自体は厚くて良いと思います。
さて以上で九五式軍刀の紹介を終わります。
九五式の特徴は堅牢で簡素。そして実用一点の絞った軍刀といえると私は思います。
そのため最も実戦的な軍刀といえるのではないでしょうか・・・?
しかし欠点がないわけでもありません。
アルミ製の柄は素手では構えやすいものではなく、触り心地はよくありません。
また神経質な方には駐爪が位置的に邪魔に思えることもあるでしょう。
ですが私は九五式が大好きです。
余談ですが私は妄想することがあります。
化学繊維の発達した現代で最も実戦的な軍刀となると、
どのようになるのか・・・!?
随所にポリマー樹脂を使用したり、刀帯にナイロン素材を多用したらどうなるのか・・・・!
刀という古さの中にも新しさが混在する曖昧さ・・・!
想像するだけでワクワクします。
ということで以上で終わりですwでわでわ~w
警察官用刀緒と酷似しているのですか・・・!
う~ん初めて伺いました!
判別が難しいですね・・・これは
実物の九五式を購入なされたのですね!
とても羨ましい限りです!
ただやはり刀身は・・・危ないですね(汗
しかし・・・審査不合格の刀身切断にせよ
無登録で廃棄処分にするにせよ・・・
持ち主はどうであれ物として価値のあるものを
こうも簡単に処置するのは・・・やはり残酷ですね・・・
せめて保管するなりして頂ければ・・・
まぁ身勝手な要望なのですが・・・
革製刀緒ですが、昭和期になるとバックルが無くなるので警察官
用と酷似します。
某オクでも警察官用刀緒を「下士官用」として出品されている
ケ-スも見受けられます(お~ぉ!実物は怖いです・・・)
区別は刀緒本体の革紐の太さらしいです???
お恥ずかしながら私も不勉強の性か区別が付きません!
誰か教えてください!!!
私も以前、知り合いの古物商から
「日本刀が旧家から出たから買って欲しい」と頼まれて見たら
「実物九五式軍刀(勿論、刀身付)・革製刀緒あと黒色の日の丸環(革製下げ尾付)の3点セット」でした。
まぁ、価格も「複製品」程度でしたから、付き合いで買いましたけど(笑)
因みに外装は状態が凄く良いですよ!
ただ、刀身が「砲兵工廠製」ですから、・・・切断すべきか思案中
上の方に「刃紋」の記事が有りましたけど砲兵工廠刀の場合は
グラインダ-等で「描き刃紋」を付けるのです。
日本刀(刀身)が焼けた場合も室町時代頃から細い針等で「描き刃紋」が行われています。
描き刃紋の見分け方は刀身を光に照らして角度を変えて行けば
「刃紋」の部分が段差が無くなる事です。
「模造刀」でお試し在れ!(参考までに・・・)
一代限問登録証の譲渡はまず親族でも難しいと思いますよ!
登録審査会場の「悲話」ですけど、軍刀を含め「登録証」が付かない
(NGな刀)の場合ですが、年老いた人が「息子の形見だから!」と
云って懇願する人も多かったですよ!
なぜって?
「登録審査」に不合格の刀はその場でグラインダ-約5㎝に切断
するからです。(悲惨!!!!その会場によって違い有)
頭の固いお上の判断ですから・・・
もっと悲惨なのが、警察が無登録で没収した刀ですがど~すると思います?
私の地元の警察では警察署内の「焼却炉」に入れて火を付けて
焼却してしまいます。(都道府県の警察によって処理方法が異なります)
以前は「海軍の旧型軍刀拵に入った南北朝時代の刀」を拵事焼却
した例も有ったみたいです。
また、くだらない話を記載して申し訳無いです。
いつも御教示頂き真に有難う御座います。
刀緒ですがてっきり九五式制定後の下士官用刀緒と思っておりました。
三十二式を含めて初期の物はバックル仕様なのですね・・・・
何と!?刀剣審査委員をなされていたとは・・・!?
やはり審査には統一性というか一貫性がないのですね・・・(汗
良いのか悪いのか分かりませんが・・・審査員の一存でどうにでもなりそうですね・・・
公安委員会の刀剣登録証ですか・・・!こちらは全く存じ上げませんでした。
戦中に所持していた軍刀の登録証となりますと・・・かなり高年齢の方が多そうですね。
所有者の息子さんや親族に受け継ぐようなことは出来ないものでしょうか・・・
う~ん勿体無い限りですね。
えらい古いカテゴリ-に出現して申し訳御座いません!
興味が有ったんで・・・
九五式軍刀ですか???
俗称:曹長刀ですが、アンチョビさん他は既に知って居られる
とは思いますが、陸軍の下士官全般に使用された軍刀でしょう!
(例えば総軍・方面軍・軍・師団司令部付下士官(航空・経理・衛生科も含めて)憲兵・騎兵・輜重)
の下士官・兵は所持可だった見たいです。
憲兵・騎兵・輜重科は云うに及ばずですが・・・
アンチョビさんがプログに乗せて居られる革製刀緒は下士官用刀緒
の「初期バ-ジョン」ですね!(名称は定かでは無いですか明治三十二年式下士官刀緒???)
初期の革製刀緒は刀緒本体の真ん中にバックルが付くタイプです。
後に昭和に為ってバックルが付か無く為った見たいです。
後、登録証の話ですが、私は以前日本国の北方に在る都道府県の
「刀剣審査委員」を1年間程ですが、させてもらった事が有ります。
(殆ど、ボランティア状態です!(笑)
上の方にも記載が有りますけど、まず、「登録証」が付く、付かない
は「登録審査委員」の判断のみです。
(因みに警察では判断出来ません。悪まで「発見届」の発行だけです。)
発見届を受領して各都道府県の教育委員主催の「登録審査会場」に
該当の刀と警察の発行の発見届を見せて審査を経て「登録証」の
発行になります。(有料!)
審査でOKになる刀は「日本古来の技法で作刀された刀」が第一条件です。
そこで、アンチョビさんが上の方で記載したました「砲兵工廠刀」
ですが、その都道府県の審査で統一性は無いのですが(バラバラ!!!)
「都道府県教育委員会発行の登録証」は所持・売買自由!ですが
もう一つ「公安委員会発行の刀剣登録証」が有ります。
(通称:一代限登録証と、呼ばれています)
それは、砲兵工廠刀・海軍の「ステンレス刀」で現所持者が、戦時中
に所持していた軍刀が対象になる登録証です。(但し、それを証明するのが大変見たいです)
但し、売買・譲渡は不可能です。
無論、所持者が亡くなられた場合は「返還」に為ります。(実際は譲渡されてもトボケテいる人が多い様です(笑)
無論、「銃剣」は元々、兵器ですから××です。
以上です。
既にお解りな部分も在ると思いますが、参考に為れば幸いです。
ほほぅ・・・このような例もあったとは・・!
驚きです。
しかし刀紋があるとは何度か少々違和感も感じますねw
とはいえ少量とはいえ戦後を生き残ってくれた事には涙ものであります!
>>やまさん
おお・・・!あのバラエティ豊かなイベントがいつも開催される所ですね!
う~む・・・!イベントの画像を是非拝見したいところです・・・
昨日千葉のエリア51にて南方戦線を再現した皇軍魂なるイベントが開催。
我が皇軍は米英混成部隊相手に奮戦した模様!
以上!
所持許諾は「登録された刀剣」だけなので、世間的には教育委員会が「これは美術刀剣です」と判断して登録証を発行してくれれば、売買所有ができるわけです。
件のステンレス刀は「耐錆刀」で検索すると何振かは審査対象となって登録証も発行されてるようです。
玉鋼を鍛えて刃を付けてるわけでもないのに、直刃の刃紋なんかがあったりして、「この模様どうやって出したんやろ?」って感じですね。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1061530220
こういう記述もありました。戦後のドサクサに登録されたものもいくらかあったみたいですね。
錆びないので手入れが楽ってとこに実戦刀のニーズを感じます。
いやぁ・・私もいつかは完全実物の一振ぐらい持ちたい物です!!
しかし俗に言われる九五式のような工業刀でも登録審査が通るということでしょうか?
各教育委員会では、このような古式製法に当てはまらない刀身を持つ物は審査対象外と伺っておりますが・・・
事実なら非常に稀なケースではないでしょうか。素晴らしい事例と思います。
どのような経緯で申請、許諾を得れたか非常に興味がありますね。
かの「軍刀」さまの引用で恐縮ですが委員会はあくまで登録証を発行するだけで所持許諾の権限はないそうですし。
でも
>日本刀として日本国内の方で完全所持が許されない理由でもあります。
つまり外見は日本刀を模していても、材質と製法が真正日本刀とは大きく異なるのです。なので刀身を除いた外装のみでした所持が出来ません。
って文章は100%正解とは言えないみたい。
ステンレス製の実戦刀身がちゃんと所持の前提になる刀剣類登録取ってるのもあるよ。
都道府県教育委員会さまさまだけど。
耐錆鋼の本身をこの外装に入れたら・・・ハァハァハァハァ
新しいエロスに目覚めそうですw
この状態のまま私の手元には到着致しました。
PKミリタリアさまの九五式の画像でも同様でした。
ともあれ私自身軍刀には疎いですので、
調べてみましたが、かの有名な「軍刀」さまサイトにおいては
最初期、初期型は画像と同様に装着法でございました。
恐らく刀緒の種類によって装着法も変わってくると私は推測致しますが・・・
PKミリタリアさまの付属の革製刀緒はベルト閉めです。