2012年05月24日
篠原工房製 精密複製 陸軍兵下士官用略帽(戦闘帽)
ユーゴ関連の新装備を始めましたが、私のメインたる旧軍装備収集は続いております。
今回ご紹介する品はこちらです!
篠原工房製 日本陸軍兵下士官用 略帽(戦闘帽) です。
この度、貴重なオーダー品をお譲り頂けました。
試着程度の品で本当に状態も良い品です。
陸軍兵下士官用の略帽は過去に何度も購入してきましたが、
ここでようやくあの篠原工房製の略帽を入手できるに至りました・・・!
この機会を設けて下さりました御仁には本当に感謝せずにはおられません・・・!
本当に有難う御座いました!
篠原工房製兵下士官用略帽(戦闘帽)の前面と後面。
さてまず肝心の生地ですが昭和18年以降の外套生地を使用したものだそうです。
色も緑の少々強くなった国防色に近いものとなっています。
後部のサイズ調整用紐は薄手の平紐になっております。
文句の付け所がございません。
篠原工房製兵下士官用略帽(戦闘帽)の側面。
実物生地を使用しただけあって雰囲気は抜群ですね・・・!
側面には3箇所通気孔があります。
この孔は意外と大きめです。
篠原工房製兵下士官用略帽(戦闘帽)を上から見た図と下から見た図。
つばの形状。そしてひし形を描くようなシルエット・・・・
う~ん美しい・・・!
ただ・・・唯一残念なのは内装の裏地が無いことです。
しかしこれは実物にも見られるケースだと思われますので
使用した外套生地が昭和18年以降ということを考慮すると
この略帽は後期、もしくは末期に近い仕様の略帽といえるかもしれません。
篠原工房製兵下士官用略帽(戦闘帽)の裏側の画像。
端には丸い刻印のようなものがありますが・・・複製を示すマークでしょうか?
帽のつばの裏側もこのとおり!
綺麗かつ丁寧に縫いこまれています。
そして内装の革は豚革となっています。
前部正面の星章の画像。
篠原工房製略帽(戦闘帽)の顎紐部のアップ。
顎紐は薄い緑色(OD)に近い色です。
革生地は凹凸の生地です。この独特の仕様はやはり後期の物と考えるべきなのでしょうか。
また顎紐長さ調整用金具はベージュ掛かった緑?の色の金具となっています。
顎紐留め用金具も同様の色のようですね。
さてそれではお次は略帽の簡単な比較をしてみたいと思います。
上は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
下は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
まず生地の違いを比較してみましょう。
右は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
左は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
個人業者さま製は新規の生地で実物ではございません。
見事に生地を再現されております。
滑らかでキメ細かい仕様で初期型の戦闘帽に相応しい生地となっています。
篠原工房さま製は実物外套生地を使用されており、
やはり経年のせいで磨耗と痛みがございます。
しかしながら実物生地が使われている意味は大きいと思います。
いずれも甲乙付け難い逸品ですが
年代に合わせた装備に使用するのがベストなのかもしれません。
略帽の正面と上面からの画像。
右は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
左は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
画像をご覧になってお分かりとように、星章、つばの形状、顎紐と様々な仕様が異なります。
しかし複製品とはいえかたや検定印が昭和14年製、かたや裏地なしの後期の外套生地使用と
いずれも時代設定が異なりますので一概に比較して正しいとは決め付けれません。
とはいえ両者イメージが全く違ってみえます。
略帽裏側の画像。
右は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
左は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
裏側の革はいずれも豚革使用のようですが、厚さも異なります。
ちなみにこの2つの略帽、いずれもサイズが少々異なるのですが
大分大きさが違うように見えますね。
略帽側面の通気孔。
上は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
下は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
通気孔の大きさはいずれも大きめの物なのですが・・・
孔の縫い糸処理が異なりますね。
そして今回両者決定的に異なる箇所はここです!
略帽のY字に分かれた生地の処理です!
上は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
下は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
上の個人業者Sさま製では表には縫い目が露出していない作りとなっていますが
下の篠原工房製では表からも縫い付けられている(補強?)作りとなっています。
これには全く気付きませんでした・・・
やはりこれも時代仕様の差でしょうか。
これによって略帽のシルエットも若干差が生じてきます。
続いては星章の比較。
下は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
上は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
☆の形状も位置も縫い糸も両者異なります。
しかしながら☆の縫い付け方は両者殆ど同じです。
続いては顎紐部の画像。
上は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
下は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
両者、緑色の顎紐ですが革質は全く異なります。
また顎紐調節用金具の塗装色、顎紐留用金具の大きさ、色も異なります。
後部のサイズ調整用紐の比較。
右は以前に紹介した個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)。
左は今回紹介する篠原工房製略帽(戦闘帽)です。
さらにアップした画像。
まず目につくのは紐通し穴の大きさの違いですね。
また側面通気孔同様に穴の縫い糸の処理にも違いがございます。
しかしながら肝心の調節用の紐両者とても似ております。
さて以上で簡単ではありますが両者の比較となります。
(本当に毎度適当になってきてすいません)
私の私見と致しましては・・・
今回ご紹介しました篠原工房製略帽(戦闘帽)は後期、末期の軍装に最適な略帽と思います。
対して個人業者Sさま製の略帽(戦闘帽)は昭和13年以降の軍装に最適かと・・・!
私はそう思います・・・・!
また今回驚いたのは実際着用して際の略帽のシルエットです!
縦長といいますか・・・綺麗な△といいますか・・・頂点の鋭角を強調するような形となっています・・・!
これは個人業者さま製に続いて衝撃的でした・・・・!
やっぱり篠原工房製は素晴らしい・・・!!
本当に略帽は形が重要と感じます・・・何せまず目の引く部分でもありますし・・・
しかし・・・・これで宝物がまた1つ増えました!
さて最後に
海外製略帽と個人業者Sさま製、篠原工房さま製の略帽を並べた図。
いずれも生地の特徴があり私は使い分けております。
海外製は殆どサバゲ用です。。。
以上、篠原工房製 精密複製 陸軍兵下士官用略帽(戦闘帽)でした~
私の所有の篠原製の多くは
別筋より入手しましたもので・・・
一応知らなくはないのですが・・・
メールアドレス等の掲載はこの場では割愛させて頂きます。
何卒ご了承下さい。

いつもブログ拝見させて頂いています。
篠原工房様の連絡先をお教え頂けないでしょうか?
そうですか・・・?
私の所持している実物冬軍衣(三式、九八式)には合いますよ??
まぁ勿論ゲームなどでは着用一切しませんが。
この辺は見解の相違ですね。
ちなみにこの略帽は最初から裏地はございません。
というのも本品はオーダーで後期の裏地省略された型の略帽を再現されたものです。
裏地が無い分、縫い目を表に出すという二本ステッチで縫い、形を整えているという特徴の代物です。
(譲って頂いた御仁からの御説明です)

あと、内側の布は外れてしまった状態で入手されたのでは?
昭和18年以降の品は顎ひもは無塗装が主流になります。(100パーセントではないものの…)
そうですねぇ・・・!実物生地なので
後期の実物冬軍衣袴、外套と合わせると自然かつ
雰囲気が出ると思います。
>>ねこさん
ファッ!?マズですか!?
もう保管モードに入ってしまい再確認が・・・
とりあご指摘ありがとうございます!
都合出来次第、確認し修正致します!

自然な感じ?で軍服に合わせ易そうですね。