2011年02月05日
ユーゴスラビア紛争/内戦写真①
第二次大戦中ユーゴスラビアはをナチスドイツ、イタリアはじめとする枢軸国に占領されました。
これに対しチトーは有効な遊撃戦でこれらに対抗し成果をあげます。
大戦終了後、ユーゴスラビア社会主義連邦が誕生すると
ソ連をはじめとしたワルシャワ条約機構軍からの侵攻を視野に、
大戦中に効果をあげたゲリラ戦術での抵抗の方法を取ることを決定します。
40年代末にはユーゴ連邦は既にソ連との関係が悪化状態にあり、
いつ国土がかつてのように蹂躙されるか分からない状態になったのです。
そこで連邦内には戦争になった際にすぐに戦時体制へ移行可能のように
各地域ごとに武器弾薬を分散配置させ、民兵組織を組織させます。
また人民に軍事教練を施すことで容易に民兵としての
動員が可能になるように準備してきました。
しかしチトーの死亡、ドイツ統一、東欧民主化、ソビエト崩壊という出来事が起こると、
ユーゴスラビアでは各民族の民族主義者が台頭します。
セルビアでセルビア民族主義者のミロシェヴィッチが大統領に就任すると
彼は他民族お構いなしで各地方、各国のセルビア人居住区を独立、併合させたりと
強権的かつ高圧的かつ攻撃的かつ排他的に事を進めていきます。

内戦初期の連邦軍兵士。
そうなると各民族主義者も黙ってはいません。
まずスロベニアが独立宣言したことをきっかけにセルビア主導のユーゴ連邦軍が
スロベニアへ侵攻します。
しかしさらにクロアチアも独立を宣言すると連鎖的に他の旧ユーゴ連邦下の国々も独立への行動を開始します。
内戦中の連邦軍兵士。戦闘車両の乗員か?
クロアチア、セルビア国内であろうとセルビア人が住んで、多数派を占めていれば
そこはセルビア人の領土という考えが普通に通用する世界でした。
しかし彼らも何十年何百年と住んでいる民族であり、混在し、
ご近所のお隣さんが多民族ということも普通のことでした。
内戦中のセルビア民兵。セルビア国旗は十字架にCの逆文字が書かれているのが特徴です。
前述したように火器類は各地域ごとにゲリラ戦へ移行できるよう分散配置されており
火器類の入手は容易でした。
さらにはご近所さんが銃を取って自分達の土地を奪いに来るという事態も十分あり得るので
猟銃、果ては自作の銃までも動員して各々武装しました。
各民族主義者の思惑、愛国心、第二次大戦中のかつての怨恨、他民族への蔑視意識、無理解、
こうして凄惨な内戦が始まることになったのでした・・・
さて前述が長くなりましたが画像を貼っていきたいと思いますw
こちらは内戦中に撮られた1シーンかと思われます。
子供に銃(MP5)とヘルメットを持たせていますね。
まぁ実際に少年兵が動員されたかどうかは知りませんが、子供がただはしゃいでいるようにも見えますね。
こちらは何処の民族派民兵か分かりませんが、恐らく非セルビア系と思われます。
手前の人は上下型散弾銃で武装していますね。
奥の髭の方はボルトアクション式と思われる軽量なカービン銃を持っていますね。たぶん猟銃でしょうね。
手持ちの武器を繰り出した感が凄いですね。実際これで自分の村や町など守れたんでしょうか・・・?
こちらも何処の陣営か分かりませんが、珍しい武装をしています。
無反動砲を操作する兵士たちですが、手前の兵士はMGV176サブマシンガンを携帯しています。
この銃は口径22LRながら総弾数は160発も入ります。ユーゴスラビアで開発されたものです。
紫色の特徴的な迷彩服はセルビア警察の装備です。
ですので画像の兵士たちもセルビア警察もしくはそれに準じた組織の兵士かと思われます。
ライフルグレネードを撃とうとしているようです。
よく見れば右の兵士はモダンなホルスターを持っていますね。
しかし軽機関銃を2丁も配備しているところをみると相当危険な地点なのでしょうか。

こちらも上のセルビア警察もしくはそれに準じた組織の兵士たちです。
今まさに家屋に突入?捜査?しようとしている瞬間です。
帽子すらまともに被っておらずだらけているように見えますが
携帯ロケットランチャー、水筒、サスペンダーまで皆装備をしているところをみると
やはり公的機関の強みでしょうか?装備が恵まれていますね。
ちなみに内戦中のどこの地域かは不明です。
こちらは服装がウッドランドが基本なので非セルビア系つまりクロアチア、ボスニア側の民兵でしょうか?
一番右の兵士は革製と思しき面白いベストを着用していますね。
弾薬を運んでいるんでしょうね。
こちらは内戦中?内戦期でも比較的新しいコソボら辺でしょうか?
右の兵士たちがセルビア兵にも見えますし、上衣がウッドランド系の服にも見えます。
米国製M1 155mm榴弾砲を使用していますね。
これら兵器はバリバリ現役でした。

こちらは米国製M36対戦車自走砲です。
第二次大戦中の代物です。画像はクロアチアかボスニア兵でしょうか?
街を見下ろせる場所に設置していますね。

こちらは米国製M8グレイハウンド装甲車を改造したものです。
機関砲が取り付けられていますね。こちらはセルビア側のものでしょうか?
他にも内戦中は米国製M47戦車やソ連製T34/85戦車も使用されました。
こちらは米国製ブローニングM1919機関銃を備えている陣地です。
雪も積もっていて塹壕陣地は寒そうですね。
警備中の老人。M56短機関銃で武装しています。
こんなことが日常化するのは老人にも良くないです。
ケプラーヘルメットにM53軽機関銃の兵士。こちらも陣営は不明です。
Tシャツの脇の下が破けてますねw
服装からクロアチア、ボスニア系の兵士たちの食事です。
朝か昼飯か分かりませんが肉を串刺しにして焼いていますね。
何の肉でしょうか?w
兵士の食事は見ていて落ち着きますねw
彼らにとっても食事は楽しみの1つに違いありません。
迫撃砲を操作する兵士たち。
旧来の連邦軍ヘルメットはどの陣営も装備していておかしくないので
見分けが難しいです。
こちらは本当に分かりやすいですね。セルビア側の兵士です。
戦闘車両にマークといいヘルメットの国旗といい・・・w
さて今回の内戦写真はこれまでになります。
では~
これに対しチトーは有効な遊撃戦でこれらに対抗し成果をあげます。
大戦終了後、ユーゴスラビア社会主義連邦が誕生すると
ソ連をはじめとしたワルシャワ条約機構軍からの侵攻を視野に、
大戦中に効果をあげたゲリラ戦術での抵抗の方法を取ることを決定します。
40年代末にはユーゴ連邦は既にソ連との関係が悪化状態にあり、
いつ国土がかつてのように蹂躙されるか分からない状態になったのです。
そこで連邦内には戦争になった際にすぐに戦時体制へ移行可能のように
各地域ごとに武器弾薬を分散配置させ、民兵組織を組織させます。
また人民に軍事教練を施すことで容易に民兵としての
動員が可能になるように準備してきました。
しかしチトーの死亡、ドイツ統一、東欧民主化、ソビエト崩壊という出来事が起こると、
ユーゴスラビアでは各民族の民族主義者が台頭します。
セルビアでセルビア民族主義者のミロシェヴィッチが大統領に就任すると
彼は他民族お構いなしで各地方、各国のセルビア人居住区を独立、併合させたりと
強権的かつ高圧的かつ攻撃的かつ排他的に事を進めていきます。

内戦初期の連邦軍兵士。
そうなると各民族主義者も黙ってはいません。
まずスロベニアが独立宣言したことをきっかけにセルビア主導のユーゴ連邦軍が
スロベニアへ侵攻します。
しかしさらにクロアチアも独立を宣言すると連鎖的に他の旧ユーゴ連邦下の国々も独立への行動を開始します。

内戦中の連邦軍兵士。戦闘車両の乗員か?
クロアチア、セルビア国内であろうとセルビア人が住んで、多数派を占めていれば
そこはセルビア人の領土という考えが普通に通用する世界でした。
しかし彼らも何十年何百年と住んでいる民族であり、混在し、
ご近所のお隣さんが多民族ということも普通のことでした。

内戦中のセルビア民兵。セルビア国旗は十字架にCの逆文字が書かれているのが特徴です。
前述したように火器類は各地域ごとにゲリラ戦へ移行できるよう分散配置されており
火器類の入手は容易でした。
さらにはご近所さんが銃を取って自分達の土地を奪いに来るという事態も十分あり得るので
猟銃、果ては自作の銃までも動員して各々武装しました。
各民族主義者の思惑、愛国心、第二次大戦中のかつての怨恨、他民族への蔑視意識、無理解、
こうして凄惨な内戦が始まることになったのでした・・・
さて前述が長くなりましたが画像を貼っていきたいと思いますw

こちらは内戦中に撮られた1シーンかと思われます。
子供に銃(MP5)とヘルメットを持たせていますね。
まぁ実際に少年兵が動員されたかどうかは知りませんが、子供がただはしゃいでいるようにも見えますね。

こちらは何処の民族派民兵か分かりませんが、恐らく非セルビア系と思われます。
手前の人は上下型散弾銃で武装していますね。
奥の髭の方はボルトアクション式と思われる軽量なカービン銃を持っていますね。たぶん猟銃でしょうね。
手持ちの武器を繰り出した感が凄いですね。実際これで自分の村や町など守れたんでしょうか・・・?

こちらも何処の陣営か分かりませんが、珍しい武装をしています。
無反動砲を操作する兵士たちですが、手前の兵士はMGV176サブマシンガンを携帯しています。
この銃は口径22LRながら総弾数は160発も入ります。ユーゴスラビアで開発されたものです。

紫色の特徴的な迷彩服はセルビア警察の装備です。
ですので画像の兵士たちもセルビア警察もしくはそれに準じた組織の兵士かと思われます。
ライフルグレネードを撃とうとしているようです。
よく見れば右の兵士はモダンなホルスターを持っていますね。
しかし軽機関銃を2丁も配備しているところをみると相当危険な地点なのでしょうか。

こちらも上のセルビア警察もしくはそれに準じた組織の兵士たちです。
今まさに家屋に突入?捜査?しようとしている瞬間です。
帽子すらまともに被っておらずだらけているように見えますが
携帯ロケットランチャー、水筒、サスペンダーまで皆装備をしているところをみると
やはり公的機関の強みでしょうか?装備が恵まれていますね。
ちなみに内戦中のどこの地域かは不明です。

こちらは服装がウッドランドが基本なので非セルビア系つまりクロアチア、ボスニア側の民兵でしょうか?
一番右の兵士は革製と思しき面白いベストを着用していますね。
弾薬を運んでいるんでしょうね。

こちらは内戦中?内戦期でも比較的新しいコソボら辺でしょうか?
右の兵士たちがセルビア兵にも見えますし、上衣がウッドランド系の服にも見えます。
米国製M1 155mm榴弾砲を使用していますね。
これら兵器はバリバリ現役でした。

こちらは米国製M36対戦車自走砲です。
第二次大戦中の代物です。画像はクロアチアかボスニア兵でしょうか?
街を見下ろせる場所に設置していますね。

こちらは米国製M8グレイハウンド装甲車を改造したものです。
機関砲が取り付けられていますね。こちらはセルビア側のものでしょうか?
他にも内戦中は米国製M47戦車やソ連製T34/85戦車も使用されました。

こちらは米国製ブローニングM1919機関銃を備えている陣地です。
雪も積もっていて塹壕陣地は寒そうですね。

警備中の老人。M56短機関銃で武装しています。
こんなことが日常化するのは老人にも良くないです。

ケプラーヘルメットにM53軽機関銃の兵士。こちらも陣営は不明です。
Tシャツの脇の下が破けてますねw

服装からクロアチア、ボスニア系の兵士たちの食事です。
朝か昼飯か分かりませんが肉を串刺しにして焼いていますね。
何の肉でしょうか?w
兵士の食事は見ていて落ち着きますねw
彼らにとっても食事は楽しみの1つに違いありません。

迫撃砲を操作する兵士たち。
旧来の連邦軍ヘルメットはどの陣営も装備していておかしくないので
見分けが難しいです。

こちらは本当に分かりやすいですね。セルビア側の兵士です。
戦闘車両にマークといいヘルメットの国旗といい・・・w
さて今回の内戦写真はこれまでになります。
では~
Posted by アンチョビことチビ at 20:22│Comments(1)
│旧ユーゴスラビア/セルビア軍画像・写真
この記事へのコメント
>こちらは何処の民族派民兵か分かりませんが、恐らく非セルビア系と思われます。
ボスニアですよ
サラィエヴォ包囲下ですね
>手前の兵士はMGV176サブマシンガンを携帯しています
多分十日戦争時のスロベニア側ですかね
>革ベスト
ボスニアです。こういう妙ちきりんなベストやチェストリグを使用しているのは大概ボスニアです。一番装備に恵まれない勢力ですね。
>155mm榴弾砲
スルプスカ軍かと。
>M36対戦車自走砲
ウッドランドがソレっぽいのでクロアチアかと
>グレイハウンド
ボスニア軍です。
後ろの装甲車両に「BIH」と手書きされています。
ボスニア・ヘルツェゴビナの略称です。
>ブローニング・M56・M53
ボスニアかと
>肉を串刺し
クロアチアですよ~
ボスニアですよ
サラィエヴォ包囲下ですね
>手前の兵士はMGV176サブマシンガンを携帯しています
多分十日戦争時のスロベニア側ですかね
>革ベスト
ボスニアです。こういう妙ちきりんなベストやチェストリグを使用しているのは大概ボスニアです。一番装備に恵まれない勢力ですね。
>155mm榴弾砲
スルプスカ軍かと。
>M36対戦車自走砲
ウッドランドがソレっぽいのでクロアチアかと
>グレイハウンド
ボスニア軍です。
後ろの装甲車両に「BIH」と手書きされています。
ボスニア・ヘルツェゴビナの略称です。
>ブローニング・M56・M53
ボスニアかと
>肉を串刺し
クロアチアですよ~
Posted by 林鳥巣 at 2011年04月08日 01:13
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