2012年06月30日
ユーゴスラビア M68迷彩服 ブランチパターン 1976年製
さて今回も久しぶりにユーゴスラビア関連装備をご紹介していきたいと思います。
前回と続く形でご紹介するのは、こちら・・・!

ユーゴスラビア人民軍 M68迷彩服(カモスーツ) ブランチパターン です。
以前にご紹介したドットパターンの迷彩服(以下のURLになります)
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e337846.html
この後発となる迷彩服になります。
M68という名称の通り、1968年に制式化が定まったものと思われますが
ドットパーターンの迷彩服と同様に狙撃兵(スナイパー)に限らず
空挺部隊といった特殊な兵科にも使用されました。

迷彩柄は以前のドットパターンに比べ、
印刷された柄1つ1つが大型です。
また色も全く異なる3色(緑・茶・黄)から構成されています。
遠目から見て迷彩効果があるのが分かります。
それでは細部をご紹介していきたいと思います。


まずはフード部(ヘルメットカバー)のご紹介。
以前に紹介したドットパターンの迷彩服ではソビエト軍のカモスーツのように
パーカーのようにフードが縫い付けられていました。
しかしこのM68迷彩服の場合は縫い付けられることなく、独立した物となりました。
またヘルメットの上から被ることを前提として、それに合わせたサイズ、形状となっております。
このフード(カバー)前面のにはメッシュが縫い付けられており、ここに目の位置がきます。


ヘルメットカバー内部の画像。
内部には紐が3点縫い付けられています。
これはヘルメットを固定するための物のようです。


続いてはM68迷彩の上衣をご紹介致します。
以前の物と比べて機能的、かつ丁寧な作りになったのがお分かりでしょうか?


まずは襟部。
この迷彩服は上記のカバーを被ることが前提のためか襟はありません。

またドットパターン(マウンテパターン)迷彩服と異なり、
服の前面はボタンで開閉する仕様となっております。
ボタンを閉めると現代の迷彩服のようにボタンは露出しない、生地に隠れる仕様となっており、
とても68年の代物とは思えない作りです。

続いては上衣の左胸にある胸ポケットの画像。
貼り付け型の小さなポケットですが作りはしっかりしています。

上衣の下部の画像。
両脇下付近にポケットがあるのがお分かりでしょうか?
いずれも左右非対称の作りとなっております。


上は左にあるポケット。
下は右側にあるポケットの画像です。
両者ともポケットと記載致しましたが、蓋はあれども
実はこれはドットパターン(マウンテパターン)迷彩服のように切り込みに過ぎません。
つまり内装にポケットは存在しません。
ということは・・・・このM68迷彩服もこの下に何らかの野戦被服を着るのが前提であることがお分かりになると思います。
ですが中々凝った作りです。
特に下の画像の五角形状の形状の物はかなり大型の蓋(切り込み)です。
恐らくこの箇所にマガジンポーチなど大型装備が配置されるのでしょうか。
個性的で私は結構大好きな部分ですw

上衣の最下部の画像。
上衣の丈部ですが紐が組み込まれており、
紐を絞ることで体格に合わせて縮めることが可能です。

上衣の脇下の画像。
この迷彩服の脇下このように切り込みがあり、開いた状態になっております。
旧軍の九八式や防暑被服のように通気性を良くするための目的もあるのでしょうか。
しかし脇下にこのように切り込みある事により服の袖が機能し易く(動き易い)なるので
その意味はとても大きいと思います。
しかしやはり上衣単体での着用は厳しいですね。

上衣の袖部の画像。
袖はフラップをボタンで留めることで袖口を調整できます。
ちなみにボタンは3つ縫い付けられているので3段階で調整可能です。
腕の細い方、太い方にも対応できる素晴らしい多機能性・・・
本当に素晴らしいつくりです。

上衣の裏側にある表記。
1976年製を表しています。


続いてはM68迷彩ズボンの画像。

ズボンの社会の窓周辺の画像。
ズボン前面の開閉は3つのボタンで行います。
またウエストの調節は紐を締めることで行います。
しかしながらベルトループは存在せず、ベルトを用いることはないでようです。

ズボンには画像のように左右に切り込みがございます。
しかしこれはやはり切り込みのみで、ポケットではありません。


ズボンの股部の画像。
上がズボン正面。
下がズボンの後面からの画像です。
ズボンの股部は画像のように切り込みがあり、
着用し動くことにより開閉致します。
ズボン後面の切り込みは特に大きいですが
決して糞尿を垂れ流すための物でありません。
(いや、もしかしたらそのための機能もあるやもしれませんがw)
とはいえ、この切り込みも上衣の脇と同様で
最大限動き易く機能的にするための作り。通気性も兼ねたものかと思います。
そしてやはりズボン単体での着用は無理で
下に野戦ズボンなどを着用するのが妥当でしょう。

お次はズボンの裾部の画像。
上衣の袖と同様に3つのボタンで3段階に調整が可能です。


さて次はM68迷彩グローブ(手袋)のご紹介。
こちらは以前に紹介したドットパターン(マウンテンパターン)迷彩の物とは大きく異なり、
手全体を覆う物ではございません。


このグローブは手の甲の部分のみを覆う(保護)ようです。
裏側はゴム生地になっています。
これは迷彩し、機能的にする意味で手の甲のみ迷彩にする方が利便性が良いのでしょうか・・?
この進化は少々分かりに兼ねますが・・・
慣れたら使い勝手が良いのやもしれません。
まぁ使い難ければ使わなければ良い話ですしね。

最後にM68迷彩専用ケースの画像です。
ちなみにこのケースにも進化が見られます。

まずは負紐です。
同じ迷彩生地ながらも長さの調整が可能になりました。

ケースの口は紐で絞って締める仕様ですが・・・


口の上下には3つのボタンとボタン掛けが設けられています。

専用ケースの口を紐で絞り、
さらにはこのボタンで閉めることで完全厳重に口を閉めることができます。

さらにケースの後部(負紐縫い付け固定部付近)にはベルトループと思しき物も縫い付けられています。

迷彩服上下とグローブを収納した状態。
余裕たっぷりで収納出来ました。
専用ケース自体も大型ですので使い勝手はかなり良いです。

人民軍時代の着用例。(大分以前にもご紹介した画像ですね)
装備は完全に迷彩スーツの下に着用しているようですね!
さて以上でユーゴスラビア M68迷彩服 ブランチパターン 1976年製の紹介になります。
私の感想と致しましては、この迷彩服一式はかなり手の込んだ品で素晴らしいと思います。
ただ肝心の迷彩柄と色は少々好きではありませんが・・・(黄色分が強いのがちょっと)
共産圏社会主義圏のこのような被服はイメージとしては簡素という先入観がございましたが
このユーゴのM68迷彩に限っていえば断じてそのようなことはございませんね!
機能性も抜群。作りも細かい・・・・
これは本当に購入して良かったと思える品ですね!
ちなみにユーゴ紛争時にも勿論使用されているのは言うまでもございません!
さて今回は以上になります~
でわでわ~
前回と続く形でご紹介するのは、こちら・・・!
ユーゴスラビア人民軍 M68迷彩服(カモスーツ) ブランチパターン です。
以前にご紹介したドットパターンの迷彩服(以下のURLになります)
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e337846.html
この後発となる迷彩服になります。
M68という名称の通り、1968年に制式化が定まったものと思われますが
ドットパーターンの迷彩服と同様に狙撃兵(スナイパー)に限らず
空挺部隊といった特殊な兵科にも使用されました。
迷彩柄は以前のドットパターンに比べ、
印刷された柄1つ1つが大型です。
また色も全く異なる3色(緑・茶・黄)から構成されています。
遠目から見て迷彩効果があるのが分かります。
それでは細部をご紹介していきたいと思います。
まずはフード部(ヘルメットカバー)のご紹介。
以前に紹介したドットパターンの迷彩服ではソビエト軍のカモスーツのように
パーカーのようにフードが縫い付けられていました。
しかしこのM68迷彩服の場合は縫い付けられることなく、独立した物となりました。
またヘルメットの上から被ることを前提として、それに合わせたサイズ、形状となっております。
このフード(カバー)前面のにはメッシュが縫い付けられており、ここに目の位置がきます。
ヘルメットカバー内部の画像。
内部には紐が3点縫い付けられています。
これはヘルメットを固定するための物のようです。
続いてはM68迷彩の上衣をご紹介致します。
以前の物と比べて機能的、かつ丁寧な作りになったのがお分かりでしょうか?
まずは襟部。
この迷彩服は上記のカバーを被ることが前提のためか襟はありません。
またドットパターン(マウンテパターン)迷彩服と異なり、
服の前面はボタンで開閉する仕様となっております。
ボタンを閉めると現代の迷彩服のようにボタンは露出しない、生地に隠れる仕様となっており、
とても68年の代物とは思えない作りです。
続いては上衣の左胸にある胸ポケットの画像。
貼り付け型の小さなポケットですが作りはしっかりしています。
上衣の下部の画像。
両脇下付近にポケットがあるのがお分かりでしょうか?
いずれも左右非対称の作りとなっております。
上は左にあるポケット。
下は右側にあるポケットの画像です。
両者ともポケットと記載致しましたが、蓋はあれども
実はこれはドットパターン(マウンテパターン)迷彩服のように切り込みに過ぎません。
つまり内装にポケットは存在しません。
ということは・・・・このM68迷彩服もこの下に何らかの野戦被服を着るのが前提であることがお分かりになると思います。
ですが中々凝った作りです。
特に下の画像の五角形状の形状の物はかなり大型の蓋(切り込み)です。
恐らくこの箇所にマガジンポーチなど大型装備が配置されるのでしょうか。
個性的で私は結構大好きな部分ですw
上衣の最下部の画像。
上衣の丈部ですが紐が組み込まれており、
紐を絞ることで体格に合わせて縮めることが可能です。
上衣の脇下の画像。
この迷彩服の脇下このように切り込みがあり、開いた状態になっております。
旧軍の九八式や防暑被服のように通気性を良くするための目的もあるのでしょうか。
しかし脇下にこのように切り込みある事により服の袖が機能し易く(動き易い)なるので
その意味はとても大きいと思います。
しかしやはり上衣単体での着用は厳しいですね。
上衣の袖部の画像。
袖はフラップをボタンで留めることで袖口を調整できます。
ちなみにボタンは3つ縫い付けられているので3段階で調整可能です。
腕の細い方、太い方にも対応できる素晴らしい多機能性・・・
本当に素晴らしいつくりです。
上衣の裏側にある表記。
1976年製を表しています。
続いてはM68迷彩ズボンの画像。
ズボンの社会の窓周辺の画像。
ズボン前面の開閉は3つのボタンで行います。
またウエストの調節は紐を締めることで行います。
しかしながらベルトループは存在せず、ベルトを用いることはないでようです。
ズボンには画像のように左右に切り込みがございます。
しかしこれはやはり切り込みのみで、ポケットではありません。
ズボンの股部の画像。
上がズボン正面。
下がズボンの後面からの画像です。
ズボンの股部は画像のように切り込みがあり、
着用し動くことにより開閉致します。
ズボン後面の切り込みは特に大きいですが
決して糞尿を垂れ流すための物でありません。
(いや、もしかしたらそのための機能もあるやもしれませんがw)
とはいえ、この切り込みも上衣の脇と同様で
最大限動き易く機能的にするための作り。通気性も兼ねたものかと思います。
そしてやはりズボン単体での着用は無理で
下に野戦ズボンなどを着用するのが妥当でしょう。
お次はズボンの裾部の画像。
上衣の袖と同様に3つのボタンで3段階に調整が可能です。
さて次はM68迷彩グローブ(手袋)のご紹介。
こちらは以前に紹介したドットパターン(マウンテンパターン)迷彩の物とは大きく異なり、
手全体を覆う物ではございません。
このグローブは手の甲の部分のみを覆う(保護)ようです。
裏側はゴム生地になっています。
これは迷彩し、機能的にする意味で手の甲のみ迷彩にする方が利便性が良いのでしょうか・・?
この進化は少々分かりに兼ねますが・・・
慣れたら使い勝手が良いのやもしれません。
まぁ使い難ければ使わなければ良い話ですしね。
最後にM68迷彩専用ケースの画像です。
ちなみにこのケースにも進化が見られます。
まずは負紐です。
同じ迷彩生地ながらも長さの調整が可能になりました。
ケースの口は紐で絞って締める仕様ですが・・・
口の上下には3つのボタンとボタン掛けが設けられています。
専用ケースの口を紐で絞り、
さらにはこのボタンで閉めることで完全厳重に口を閉めることができます。
さらにケースの後部(負紐縫い付け固定部付近)にはベルトループと思しき物も縫い付けられています。
迷彩服上下とグローブを収納した状態。
余裕たっぷりで収納出来ました。
専用ケース自体も大型ですので使い勝手はかなり良いです。

人民軍時代の着用例。(大分以前にもご紹介した画像ですね)
装備は完全に迷彩スーツの下に着用しているようですね!
さて以上でユーゴスラビア M68迷彩服 ブランチパターン 1976年製の紹介になります。
私の感想と致しましては、この迷彩服一式はかなり手の込んだ品で素晴らしいと思います。
ただ肝心の迷彩柄と色は少々好きではありませんが・・・(黄色分が強いのがちょっと)
共産圏社会主義圏のこのような被服はイメージとしては簡素という先入観がございましたが
このユーゴのM68迷彩に限っていえば断じてそのようなことはございませんね!
機能性も抜群。作りも細かい・・・・
これは本当に購入して良かったと思える品ですね!
ちなみにユーゴ紛争時にも勿論使用されているのは言うまでもございません!
さて今回は以上になります~
でわでわ~
Posted by アンチョビことチビ at 14:35│Comments(1)
│旧ユーゴスラビア/セルビア軍装備
この記事へのコメント
ユーゴスラビアの服は共産圏の中でも大変、作りが丁寧ですね。
下手をすると共産圏の中でいちばん綺麗に作っているかもしれません。
私が所持している、東ドイツやチェコスロバキアの服を見てもユーゴスラビアの方がとてもきれいでびっくりしました。
下手をすると共産圏の中でいちばん綺麗に作っているかもしれません。
私が所持している、東ドイツやチェコスロバキアの服を見てもユーゴスラビアの方がとてもきれいでびっくりしました。
Posted by nat at 2012年07月08日 21:12
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