先祖は水呑み百姓。今も貧乏人！！

さ～てさて今回は久しぶりにに実物品コーナーも更新したいと思います。

今回は実物としては比較的大物？のものを・・・

ということで早速画像をば！




こちらは実物　日本陸軍　三十二式軍刀　甲型　になります。


乙型との記載だったので購入したのですが、
調べてみると甲型のようでした。

以前にも模造（贋作）の三十二式軍刀（下士官刀）の乙型と思しき品をご紹介致しましたが
ちなみに該当記事は以下になります。
http://nihonmasamasa.militaryblog.jp/e278806.html

今回ご紹介する品は間違いなく実物品となります。


ちなみに・・・購入して間もない物は錆だらけで少々侵食具合が危なかったので
以前と同様に錆止めと再塗装の外注を施しております。

しかしながら・・・






刀身と鞘の石突の製造番号（シリアルナンバー）は合致しています・・・！

おおおっ！これだけでも素晴らしい価値があります！　
とても嬉しい限りです・・！

そして・・・




鍔には工廠印と文字（すいません解読不能です・・・）の刻印が御座います・・・！

他の刻印は確認出来ませんが、実物同様の刻印に安心せずにはいられません・・！




また護拳の指貫も現存しています。
（戦後に装着された物の可能性も御座いますが・・・）

これにより、甲型の可能性が高いことがお分かりになると思います。




鞘の口金固定用のマイナスネジもちゃんと存在し、稼動致します！



ちなみに上の画像は錆落としと再塗装前の状態で御座います。

画像を見てお分かりのように、錆の侵食が酷く、
全体に渡って錆があるのがお分かりになるかと思います。

業者さまには極力削らずに錆止めと再塗装して頂くように致しました。



そして・・・・





錆落としと再塗装を施された32式軍刀。

指貫も損傷がなく、駐爪も問題なく可動致します。






錆は殆ど除去され、問題なく握れます。




後部の画像。

これで刀緒を装着出来ます！




柄の鉄部（背金）も綺麗に錆もなく美しい溝になっております。




損傷は全くないのですが、大分錆は浸透していたようで
小さく細かな凹みが御座います。

う～ん・・・元の状態がアレでしたので、仕方ないですね・・・

パテや補修液など使えば誤魔化せるそうなのですが
それもあまり遠慮したいので・・・



しかし鞘の刻印もちゃんと確認出来ます！






革製切羽も健在です。



刀身の製造番号部分。




刀身部の画像。

勿体無いですが勿論刀身は切断されております。

実物通りの樋の位置、切羽近くの刃の根元には溝？も御座います。




続いては鞘の画像になります。






口金固定のネジも佩鐶も問題なく可動致します。




傷と磨耗のし易い駐爪受も支障なく使えます。




刀身を挿入する口金部の金色部。






石突の画像。

九五式同様に三十二式も年代と工廠によって石突の形状が異なるようです。

制式化されてより使用された現役期間も長いので当然ですね。

ちなみに残念なことに石突手前の鞘に凹みがあり、少々曲がっているくさいです・・・




ちなみに石突の片側にはご存知のように製造番号が打たれています。




以上で簡単な実物　三十二式軍刀の紹介なります・・・が

ここでいつものように手持ちの物と比較してみたいと思います。


比較対象は以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型になります。

ということで画像をば・・！






上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

パッと見た外観だけでも結構異なるのがお分かりでしょうか？

まず鞘の全長（つまり刀身長）が異なります。
上の模造品が短いのに対し、下の実物は長くなっております。

次に護拳の形状も大きく異なります。
上の模造品が大型なのに対し、下の実物は小型（通常の大きさ）になっております。

これがそれぞれ甲型・乙型と判別する理由になります。
（勿論他にも因子は御座いますが）


ちなみに軍刀（サーベル）全体の全長はそれぞれ
上の模造品が約９２cmのに対し、下の実物は約９８ｃｍなっております。






柄部を並べた画像。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。


柄の鉄部（背金）と柄木の溝の数、形状が全く異なっております。
上の模造品が溝数が多く細かいのに対し、下の実物は大して多くありません。

それだけでなく背金に対して柄木の大きさも異なり、
上の模造品がの柄木は大型で、下の実物は均等の取れた大きさなっております。

これは駐爪の形状と位置の違いに関係しており、
上の模造品の駐爪の仕様が実物では見受けれない柄木への打ち込み仕様になっています。

また目釘の仕様も全く異なり（どんだけ違うねん！）
実物は片側マイナス、片側２つ穴仕様（俗にいう蟹目）なのですが、
模造品は両側ともマイナス仕様となっております。（ちなみに模造品の目釘は接着剤仕様でした）





護拳（ガード）後部と刀緒通し部分のアップ。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

上の模造品は柄末部は大型頭をのナットが組み込まれています。
下の実物は２つ穴のナットのはずなのですが・・・
表面が磨耗しているせいか穴の埋もれています・・・






護拳（ガード）部分のアップ。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

この部分の出来は贋作と実物、本当に大きく差が出ております。

上の模造品はとても酷く汚いラインで刻印も御座いません。
下の実物はさすが実物だけあって錆を取り除いて表面に凹凸が出来ているとは均等の取れたラインで
両端がちゃんと処理されております。

また何より刻印も指貫止めも切羽あります。

本当に雲泥の差です・・・






鞘部の比較。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

よ～く見ると鞘の先端の処理と形状が全く違うのです。




それでは次は刀身の比較をしてみましょう。




上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

下の実物はちゃんと樋もあり、切羽近くの刃の根元には溝？も御座います。
しかし上の模造品の刀身は・・・・う～ん・・・見たことがありません。




一応両者とも刀身には製造番号が打たれているのですが・・・

模造品の刀身は・・・日本軍のものか怪しいかもしれませんね・・・・






上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

この角度からですと駐爪の先端部の形状も全然異なるのが分かりますね。

しかし・・・上の模造品は色んな意味で面白い形状ですね・・・（汗






さてさて続いては鞘の比較となります。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

刀身長が異なるので数センチ長さに違いが御座います。

また鞘の厚さも異なり、複製品は比較的厚く、実物は細いといった印象です。




口金固定ネジ部と佩鐶部の画像。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

ここも両者異なるのにお気づきでしょうか？




まず口金固定用ネジ部のアップ。

鞘の先端は口金といい、ネジを外すことにより、鞘から取り出せるのですが
この先端部の形状も両者異なっています。

下の実物はネジを回すことで口金が取り出せますが、
上の模造品はそもそも固定用のネジが存在しません。

つまり複製品では口金は一体成型されているというよりも、ちゃんと再現されていないと考えるべきかと思います。




口金の駐爪受け部の画像。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

ここも形状が異なります。
上の模造品は下の実物に比べ、駐爪の挿入口が小さくなっております。
（これはそれぞれ駐爪の先端の形状が異なるからです）




佩鐶部の画像。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

ここもやはり異なります。
画像では分かりませんが佩鐶の位置も異なります。
複製品の佩鐶は実物より若干下目に御座います。

またリングの大きさも異なり、
複製品は小型、実物は大型になっております。







お次は鞘の末端にある石突の画像。

上が以前に紹介した模造（贋作）三十二式　軍刀　乙型？。
下が今回ご紹介する実物　三十二式軍刀　甲型になります。

大分上で記載しました通り、石突の仕様は製造元、年代によって差異が御座います。

上の模造品はやたら出っ張りのある仕様で
対して下の実物は浅くも広い石突になります。




ちなみに実物には石突に製造番号が打たれていますが
複製品には御座いません。



さて以上で無意味な比較？になります・・・・
お付き合い下さり有難う御座いました・・・！

さてさて最後にもう１つだけ無意味な事にお付き合い下さい！


それは・・・



実物と模造品（贋作）の鞘・・・それぞれ入れ替えて刀身を収納可能か！？

というものです・・・ｗ
本当に意味ないですねｗ

ということでレッツトライ！！






①実物→模造鞘　

こちらは何とか収納可能。
しかし鞘の大きさと全く合っていません。
（画像を見て分かるようにアンバランスです）



また模造鞘側の駐爪挿入口が小さいので（実物は大型）
駐爪を傷める可能性大ですね・・・

しない方が懸命です。




②模造品（贋作）→実物鞘

収納不可能です。

刀身が全く合っていません・・・





さて以上で実物　日本陸軍　三十二式軍刀　甲型　下士官刀の紹介と
模造品との比較になります。

今回、実物品をご紹介しましたが・・・本当は当初はもう少し出来の良い複製品を狙っていたのですが・・・
実物に勝るものはない！という考えに至り、購入した次第で御座います。

しかし状態はあまり良くなく、少々残念ではありましたが
それでも念願の実物を手に入れて、とても満足しております！

状態の良い三十二式となりますと・・・高額になることでしょう・・・

実物品は観賞用、保管用として大切にしていきたいと思います。
逆に模造品（贋作）をこれから気兼ねなくイベントやゲームで装備していきたいと思います！
（実物も手に入ったことですし出来が悪い分、酷使しても気になりません！）

しかし・・・この模造品・・・本当に何なのでしょうか・・・・？
もしや某人民共和国の使っていた物なのでしょうか・・・ｗ

支那事変（日華事変）の軍装には最適ですが、
それ以前の軍装にもうってつけですね！

歩兵や憲兵のみならず輜重兵装備としても使っていきたいと思います！




三十二式と九五式を並べた画像。

九五式は以前にご紹介した複製品です。

官給下士官刀は九五式も有名ですね。
実は私は三十二式よりも九五式の方が大好きなんです・・・ｗ
（作りはどうであれ日本刀を模していますし、両手握りですし）

三十二式はお腹一杯なので次は実物九五式を購入しようか検討中です。

ともあれ予算が・・・・

でもいつかは・・・必ず！！



ということで今回は以上になります！

ではでは～

ノシ